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ウルフラム、『Mathematica』をベースとした技術演算ソフト2製品を発表

2001年04月20日 21時29分更新

文● 編集部 佐々木千之

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ウルフラム リサーチ アジア リミティッド(※1)は19日、都内で記者説明会を開催し、技術演算ソフト『Mathematica』(※2)をベースとした2製品、『CalculationCenter』(英語版)と『webMathematica』(英語版)を発表した。CalculationCenterは6万5000円で発売中、webMathematicaは価格未定で近日中にリリース予定としている。説明会では米ウルフラム、ストラテジック・アンド・インターナショナル・デベロップメント・ディレクターのコンラッド・ウルフラム(Conrad Wolfram)氏が2製品について紹介した。

※1 ウルフラム リサーチ アジア リミティッド:米ウルフラム リサーチ社の日本支社。米ウルフラム リサーチは'87年に現会長兼CEOのスティーブン・ウルフラム(Stephen Wolfram)氏が設立した。

※2 Mathematica:'88年に米ウルフラム リサーチ社が最初のバージョンを発表した技術演算ソフトウェア。最新のバージョン4.1では、記号微分方程式を含む微分/積分方程式や線形/非線形回帰の統計計算など各種方程式の数値計算と代数計算、演算結果のグラフ化、数式を含んだ文章のプレゼンテーションやプリント出力などをサポートする。演算結果だけでなく、式の変形など途中の経過も表示可能で、教育機関、研究機関、企業で利用されているという。

コンラッド・ウルフラム氏
米ウルフラム、ストラテジック・アンド・インターナショナル・デベロップメント・ディレクターのコンラッド・ウルフラム氏

結果重視ユーザー向けのCalculationCenter

ウルフラム氏によるとCalculationCenterは、Mathematicaで得られたノウハウを基に新しく開発され、演算結果だけを効率よく得たいというユーザーをターゲットにした製品。Mathmaticaでは、非常に多くの技術演算に対応しており、ユーザーが問題を解決するための手段が柔軟に行なえる反面、一種の専用言語を使用する必要があるなど、慣れるまでには時間がかかった。これに対してCalculationCenterでは、“初めて触ってから10分で計算を始めたい”ユーザーに向けてMathematicaとは異なる、“手計算やスプレッドシートくらい平易な”ユーザーインターフェースを採用したという。

『CalculationCenter』のデモ画面
『CalculationCenter』のデモ画面

なお、CalculationCenterでは、数値による結果だけでなくグラフ表示や代数計算結果も得られるが、Mathematicaのように演算の途中経過までを詳細に表示するような機能はない。演算式を含んだドキュメントはMathematicaと共通の“ノートブック形式”となっており、このファイルによってMathematicaと情報を共有できるという。具体的なユーザー層としては、技術者や経済アナリストなどを想定する。価格をMathematica(4.1の一般ユーザー価格35万8000円)に対し低く抑えた(6万5000円)ことで、「多くのユーザーが利用してくれることを期待している」としている。対応OSは、Windows 95/98/Me/NT4.0/2000およびMac OS。国内販売代理店である住商エレクトロニクス(株)、日本電子計算機(株)、(株)ヒューリンクス、全国大学生活協同組合連合会などが販売する。

CalculationCenterパッケージ
CalculationCenterパッケージ

Mathematicaの能力をウェブ経由で利用可能

もう一方のwebMathematicaは、その名の通りウェブ経由でデータ計算、グラフ化、分析といったMathematicaの機能を利用できる製品。正式なリリース日は明らかにしていないが、1、2ヵ月中にリリース予定という。正式リリース前ということで、機能の詳細については明らかにしていないが、webMathematicaを利用することで複雑な演算と結果表示を提供するウェブサイトが構築できるという。webMathematicaは、技術演算を必要とする企業での内部向けウェブサイトや、学術分野での利用を想定している。webMathematicaで開発されたサイトでは、Mathematicaの高度な機能を、Mathematicaの使い方に詳しくないユーザーでも利用できることになる。

『webMathematica』の画面
『webMathematica』の画面

webMathematicaには、テスト段階からMathematicaのユーザーの関心が高く、すでにテストとして企業などで使われているという。webMathematicaを利用するにはMathematica本体が必要で、Mathematicaを除いた『webMathematica Amateur』と、Mathematicaのフルパッケージを含んだ『webMathematica Professional』がある。対応OSはWindows 95/98/NT4.0/2000で、Linux(インテルプロセッサーベース)と米サン・マイクロシステムズ社のSolaris向け製品も順次リリース予定。価格はProfessionalの一般向けが221万7000円(1年間の期間限定ライセンス)などとなっている。

CalculationCenterとwebMathematicaは、同社にとってMathematica以来の大きな柱となる製品であり、これまでの専門家中心のユーザー層が大きく広がると期待している。

なおASCII24では、コンラッド・ウルフラム氏に今回の2製品や今後の展開について独占インタビューを行なった。近日中に公開予定。

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