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FV20

FV20

2001年03月23日 00時00分更新

文● 伊藤裕也

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他社の対応を望みたいESP/ELPモード
長時間記録は大きなメリット

 そしてもうひとつ、ESP/ELPモードで記録した映像の再生や、DVポート経由でのDVデータのコピー(=映像のデジタルコピー)は、ESP/ELPモードを搭載するDV機器でなければ基本的に対応できない。しかも、現時点ではESP/ELPモードに対応するDV機器そのものが非常に少ない(なにせ3月中旬現在でESP/ELP対応を謳っているDV機器はFV20しかない)。これはPCとの連携に関しても同じことが言える。つまりは、FV20のELPモードで映像を記録したDVCを他のDV機器で再生したり、IEEE1394経由でデジタルのままPCに取り込んで編集したりすることは、現状ではできないと考えてよい。

 試しに、ESP/ELPモードで記録したDVデータを、Texas Instruments製コントローラを搭載したIEEE1394インターフェイスとユーリードのビデオ編集ソフト「Ulead VideoStudio 4」の組み合わせと、カノープスのDVキャプチャデバイス「DV Raptor」で試してみたが、どちらもデータのデコードを適切に実行できなかった。さらに、カノープスに対してFV20の対応状況(ESP/ELP含む)と今後のサポートの可能性について問い合わせたところ「FV20の動作は未確認で、今後の対応は未定」とのことだった。ESP/ELPモードは今後多くのDV機器でサポートされるであろうフォーマットだけに、カノープスほか関係メーカー各社には、ぜひともその対応をお願いしたいところだ。

 ESP/ELPモードにはこのようにちょっと気をつけなければならない点もあるが、それでも、長時間記録できるメリットは大きい。メリットとデメリットを見極めたうえで、有効に活用したい。FV20本体の価格は16万円。店頭での実売は11万円前後といったところだ。実際にはこれに加え、アクセサリキット(バッテリパックやACアダプタなど、FV20を使うのに必要なキット)の価格がプラスされることになる。アクセサリキットの価格は1万6000円。アクセサリキットを含めても、10万円台前半で入手できるわけだ。性能に関しては前述のとおりで、そのコストパフォーマンスは非常に高い。映像を気軽に楽しみたい、また、ビデオカメラをもっといろいろなシチュエーションで活用したい――といった人に最適なビデオカメラだ。

CCD 1/4インチ46万画素(有効29万画素)
液晶モニタ 2.5インチ
レンズ 明るさF1.8~2.9/焦点距離f4.2~42mm
ズーム 光学10倍/デジタル200倍
手ぶれ補正 電子式
ホワイトバランス オート/セット/屋内/屋外
サイズ 57(W)×134(D)×102(H)mm
本体重量 約540g

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