ストリーミングビデオの出力に対応
Premiere 6.0では「Save for Web」「Advanced Windows Media」「Advanced RealMedia Export」という3つのWeb用保存コマンドを追加することで、ストリーミングビデオの作成にも対応している。ここでは、これらの出力機能について触れよう。
ウィザード形式でストリーミングビデオを作成できる「Save for Web」。ダイアログには「Cleaner 5 EZ」の文字が大きく表示されている。 |
「Save for Web」は、ストリーミング用のQuickTimeムービーやCD-ROM収録用のAVIムービーなど、用意された設定の中から適切なものを選ぶことによりビデオを作成できる機能だ。豊富な設定を絞り込むことで、圧縮設定などに悩むことなく簡単に映像を作成できる。この機能は、Terran Interactive社のWeb用ビデオの作成ソフト「Cleaner 5 EZ」のモジュールを標準搭載することで実現している。
「Advanced Windows Media」コマンドを実行すると、Windows Media Export Plug-inを呼び出せる。出力する映像の設定はプリセットから選ぶこともできるし、望みの仕様にカスタマイズすることも可能だ。 |
続く「Advanced Windows Media」は、文字どおりWindows Mediaファイル形式の出力を行うための機能。こちらはダイヤルアップでのストリーミングビデオを想定した28.8kbpsから、高品質な映像の保存を考慮した2Mbpsまで、幅広いビットレートを揃えている。この機能で作成したファイルはWindows Media Player 7さえあれば再生可能なので、Windowsユーザーに動画を配布したい場合には、この機能が便利だ。
最後の「Advanced RealMedia Export」は、RealMediaファイルへの出力を行う機能。Webサーバにアップロードするビデオを作成したいような場合に役立つ。
このとおりメジャーなビデオフォーマットはサポートしているが、MPEG2の出力については今回もまた見送られた。つまり、MPEG2の出力はサードパーティのプラグイン頼みとなる。MPEG2の出力を標準でサポートすれば、より多くのユーザーが利用できるようになるだけに、なんとも惜しいポイントだ。
価格はオープンプライス。アドビシステムズの運営するショッピングサイト「アドビストア」では、6万9500円で販売している。旧バージョンユーザーは1万9500円で、ビデオキャプチャカードなどに付属する機能限定版「Premiere LE」のユーザーは2万5000円でアップグレード可能だ。
今回のバージョンアップではインターフェイスの派手な変更こそないものの、DVサポートや各種ツールの強化など、従来弱かったところをうまくフォローし、完成度をさらに高めている。細かく確認していけば、従来のバージョンから継続採用されたビデオフィルタの一部に相変わらず難があったりと粗い部分も確かにまだあるが、それは重箱の隅をつつくようなレベルの話だ。PCベースのビデオ編集ソフトとしては、間違いなくトップクラスの機能と性能を誇っている。まさにビデオ編集ソフトの決定版、というべきツールだ。
製品名 | Adobe Premiere 6.0 日本語版 |
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価格 | オープンプライス 6万9500円(アドビストア価格) |
発売元 | アドビシステムズ(株) |
連絡先 | 03-5350-0407 |
URL | http://www.adobe.co.jp/ |
対応OS | Windows 98/Me/NT 4.0+SP6/2000 Mac OS 9.0.4 |
CPU | PentiumII-300MHz以上を推奨 PowerPC-300MHz以上を推奨 |
メモリ | 128MB以上を推奨 128MB以上を推奨 |