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システムソフト、ゲーム事業から撤退

2001年03月06日 22時17分更新

文● 編集部

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(株)システムソフトと親会社であるカテナ(株)は6日、都内での会見でシステムソフトの事業体制を整理、再構築すると発表した。システムソフトは事業の整理統合・再構築を行ない、今後はソリューション開発事業に経営資源を集中し、企業体質の強化をはかるとしている。

左から、小宮善継カテナ社長、伊藤光邦システムソフト次期社長、吉尾春樹システムソフト常務
左から、小宮善継カテナ社長、伊藤光邦システムソフト次期社長、吉尾春樹システムソフト常務

大幅な事業整理、再構築

事業整理の内容は以下の通り。

ゲーム事業から撤退
子会社の(株)システムソフト・プロダクションの持つ『大戦略シリーズ』などのPC向けゲームソフトに関する営業権を、ゲーム開発関連企業である(有)アルファーショックへ譲渡する。
電子辞典事業の販売権を売却
『広辞苑第五版 図版付き Ver.3.1』などの電子辞典シリーズの独占販売権を、カテナ関連企業で翻訳ソフトウェアの開発・販売を行なうロゴヴィスタ(株)に設定する。ただし、電子辞典シリーズの開発は、引き続きシステムソフトが行なう。
関連企業との提携解消
上記のアルファーショックとの資本関係を解消する。また、PC向けビジネスソフトを開発している(株)キューソフトとの資本関係も解消する。

電子辞典シリーズの独占販売権とゲーム事業の売却益、関連会社の株式売却益などによって、2001年3月期の業績予想は、中間決算発表時では当期純利益が2億9600万円の赤字となっていたが、3億8900万円の黒字へと大幅に好転する。

ネットワークベースのASP事業を展開

今後の事業展開として、主に企業・団体向けのソリューション開発事業を行なう。その中でもネットワークベースのASP(Application Service Provider)事業に重点をおき、システムソフトの持つXML関連技術と、3月1日に合併した旧(株)ナスビイの持つ音声認識・画像/映像技術などを活用したサービスで、競合他社との差別化をはかるという。

現在計画している具体的な事業は、

  • 神奈川県で“月刊お母さん業界新聞”を発行する(有)トランタンネットワーク新聞社と連携して、母親の子育てのノウハウを融通しあうネットワークを作る。
  • 自治体向けの防災情報システムなどをASPで提供する。

などとなっている。

4月1日付で同社の代表取締役社長に就任する伊藤光邦代表取締役副社長は、「ソリューション開発事業に集中することで、5年後には売り上げ高100億円を目指したい」と抱負を語った。

伊藤光邦次期社長
伊藤光邦次期社長

また、今後の個人向けの事業については、伊藤次期社長は「iモードでのプロ野球速報を現在行なっている1球団から5球団に拡大する。また、電子辞典をiモードで提供するなど、iモードや次世代携帯電話関連の事業も検討している」としている。

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