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ThinkPad i Series 1620(2662-33J)

ThinkPad i Series 1620(2662-33J)

2001年02月06日 12時33分更新

文● 丸尾

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ThinkPad i Series 1620(2662-33J)

日本アイ・ビー・エム

オープンプライス
(IBM PC Direct価格:23万9800円)

「ThinkPad i Series 1620」は、日本アイ・ビー・エムのコンシューマ向けのB5ファイルサイズノート。マグネシウム合金を採用した頑強かつスタイリッシュなボディ、1024×768ドット表示の12.1インチTFT液晶モニタ、打ちやすいキーボード、余裕のあるバッテリ駆動時間など、モバイルノートとしての完成度の高さでは定評がある。1月31日に発表された最新モデル(2662-33J)を紹介しよう。

CPUは低電圧版Mobile PentiumIIIに
バッテリ優先モードでは1.1V駆動

チタン配合CFRP素材を使用した天面。i Series独特のソフトブラックメタリックに塗装されている。
 ThinkPad i Series 1620(以下、1620)は、ビジネス向けのThinkPad X20(以下、X20)をベースにしたコンシューマ向けのB5ファイルサイズノート。このたび、春商戦に向けたThinkPad i Seriesのラインナップ更新に伴いニューモデルが登場した。先代1620には、ドッキングステーションの有無やMicrosoft Office 2000プリインストールの有無など、ユーザーニーズに細かく対応すべく4モデルが存在したが、今回発表された新i1620は、製品型番「2662-33J」の1モデルのみ。本体の基本設計には変化はなく、変更点はCPUの強化と付属品、ソフトウェアの違いがすべてだ。



ピンポイントの圧力にも耐えられるよう複雑な形状をした底面。素材はマグネシウム合金で、板の厚さはもっとも薄い部分で0.8mm。質感の高い塗装も魅力だ。
 さて、スペックを見ていこう。CPUは低電圧版Mobile Celeron-500MHzから、低電圧版Mobile PentiumIII-600MHzへの強化された。フルパフォーマンス時の駆動電圧は1.35Vで、Speed Stepテクノロジのバッテリ優先モードでは500MHz/駆動電圧1.1Vで動作する。先代モデルが搭載していた低電圧版Mobile Celeron-500MHzの駆動電圧は1.35Vで、SpeedStepテクノロジにも対応していないため、パフォーマンスアップに伴うバッテリ駆動時間短縮の心配はない。むしろ長くなるくらいだろう。実際、メーカー公称のバッテリ駆動時間も3.5時間から3.9時間に伸びている。



底面の増設メモリソケット。256MBのSO-DIMMに対応しており、オンボードで実装している64MBとあわせて最大320MBまでの増設が可能。
 メインメモリだが、日本アイ・ビー・エムでは、Windows98/Me系のノートPCには64MB、Windows 2000モデルには128MB搭載と、プリインストールOSの違いで標準搭載容量を分けている。Windows Meをプリインストールする本機のメインメモリは64MB。たしかに、Officeアプリを単体で使うぶんには64MBでも不満はないのだが、DVD再生や画像編集、ムービー編集といったマルチメディア処理をこなすには不足を感じるし、何より他のメーカーと比べて見劣りを感じる。そろそろi Seriesの標準搭載メモリも128MBに増量してもいい頃だろう。メモリの増設用ソケットは本体底面に1つあり、最大320MBまでの増設が可能だ。本製品を購入するユーザーには、もちろんメインメモリは128MB以上に増設することをお勧めする。そのほか、CPU以外の本体スペックは先代モデルとまったく同じだが、これらのトレンドは先代モデル登場当時から現在まで変化がなく、どれも十分なものだ。

 背面にはLAN、モデム両方のポートが存在するが、1620/X20シリーズの通信機能は、本体底面にあるMiniPCIスロットに装着するモジュールによって提供される。X20ではLAN/モデムのコンボモジュールを装着しているので両方利用できるが、本製品が装着するモジュールは56kbpsモデムの機能しか持っていないため、LAN機能は利用できない(ポートにはフタがされている)。その代わり、側面にIEEE1394ポートを備えている点はX20にはないアドバンテージだ。このあたりはビジネス/コンシューマ、それぞれの製品がターゲットとするユーザーのニーズを考慮した結果だろう。


ThinkPad i Series 1620各種先代モデルとの比較
CPU 概要
2662-23J 低電圧版Mobile Celeron-500MHz 先代スタンダードモデル、ウルトラベース&内蔵CD-ROM同梱(2000年8月発表9月発売)
2662-2DJ 低電圧版Mobile Celeron-500MHz 23Jのウルトラベース&内蔵CD-ROM省略モデル(2000年9月発表)
2662-2CJ 低電圧版Mobile Celeron-500MHz 23JにOffice 2000 Personalプリインストールしたもの(2000年11月発表)
2662-2WJ 低電圧版Mobile Celeron-500MHz 23JにPHS通信キットをバンドルしたワイヤレス通信モデル(2000年11月発表)
2662-33J 低電圧版Mobile PentiumIII-600MHz 2001年発表の最新モデル。ウルトラベース&内蔵CD-ROMはなし、外付けUSB CD-ROM同梱、Office 2000 Personalプリインストール

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