グローバル・クロッシング・ジャパン(株)の12月29日の発表によると、バミューダ島(英領)のアジア・グローバル・クロッシング社(AGC)は現地時間の同日、同社が敷設・運営する日米間海底光ケーブル“パシフィック・クロッシング-1”(PC-1)において、12月31日に南側ルートの接続が完了すると発表した。
“PC-1”は、総延長2万1000kmの8芯の光ファイバーで、日本と米国、また日本を介してアジアと米国を結ぶ海底ケーブル。PC-1では、'99年12月に北側ルートが茨城県ひたちなか市阿字ヶ浦町から米国ワシントン州ハーバーポイント間に開通し、サービスの提供を開始していた。今回の南側ルートの接続完了により、同海底ケーブルのリング状接続作業が全て終了し、全面的な運用が開始できるとしている。ケーブル建設費は約11億ドル(約1254億円)。内訳はAGCが64.5%、パートナーの米ヴェクタント社(丸紅(株)が100%出資)が35.5%となっている。
今回開通するのは、南側ルートの三重県志摩郡阿児町から米国カリフォルニア州グローバービーチ間、および米国内のハーバーポイントからグローバービーチ間。
PC-1の南北各ルートはそれぞれ初期回線容量として80Gbpsを持つ。また、回線多重化技術の“DWDM”(高密度光波長分割多重)を使うと640Gbpsまで増速できるという。
なお、同社は米グローバル・クロッシング社、ソフトバンク(株)、米マイクロソフト社の3社によって設立され、通信・IPサービスをアジア太平洋地域に提供している。
