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MP7125A

MP7125A

2000年11月29日 20時07分更新

文● 内田

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秋冬モデルCD-RWドライブ
3機種ベンチマークテスト

 本稿の最後に、今回紹介したMP7125Aと、11月20日より本Webサイトでレビューを掲載しているCD-RWドライブ、ヤマハ「CRW2100E-VK」、ティアックシステムクリエイト「CD-RW512EKB」の計3機種の書き込みベンチマークテストの結果を掲載する。今回のテストでは、(1)合計327MBのデータファイルを、B's Recorder GOLDを利用して、イメージファイルを作成してから一括してCD-Rメディアに書き込んだときの所要時間、(2)10~200MBの大容量ファイル4個(計327MB)、および数KB~10MB前後の小容量ファイル1100個(計327MB)を「B's CLiP」を使ってパケットライトでCD-RWメディア(HighSpeed CD-RW対応メディア)に書き込んだときの所要時間、の2パターンを実施した。

 まずCD-Rへの一括書き込みテストだが、こちらは現在市場最速スペックの16倍速書き込みのCRW2100E-VKが40秒以上の差をつけてリードしている。CRW2100E-VKは、最内周から約14分に相当する領域までは、12~16倍速の「パーシャルCAV(角速度一定)」(12倍速からスタートして約14分のポイントで最速の16倍に到達する)なので、今回のテストよりも大容量のデータを書き込んだ場合には、ほかのドライブとの差がさらに開くことになるだろう。なお、同じ12倍速書き込みのMP7125AとCD-RW512EKBについてはほぼ差のない結果となっている。

図1 327MBのデータをCD-Rに一括書き込みしたときの所要時間(単位:秒)。

 パケットライトのベンチマークについては同じ「10倍速」ながら、CAVとCLVの差がはっきり見てとれる結果が出ている。業界初の4~10倍速ゾーンCAVドライブのCRW2100E-VKに対し、従来どおりの10倍速CLV(線速度一定)方式のCD-RW512EKB、MP7125Aが3割以上リードしている。今回のパケットライトテストでは、メディアの先頭(CAV記録の場合、記録速度が最も遅くなる部分)からシーケンシャルにファイルを書き込んでいるため、どの位置に書き込んでも速度が変わらないCLVドライブが有利となっているのだ。しかし、ランダムライトが非常に多く発生する場合には、メディアの回転速度を頻繁に制御する必要がある分タイムロスがあるCLV方式よりも、回転速度を常に一定に保っていればいいCAV方式が逆に有利になってくるケースも考えられる。そのため、このベンチ結果だけで単純に優劣をつけるのはやや早計ではある。一方、MP7125AとCD-RW512EKBの比較では、わずかな差ではあるものの、アクセスタイムのより高速なCD-RW512EKBに軍配が上がる。

図2 CD-RWメディアに大容量ファイル計327MB(10~200MBのファイル×4)および小容量ファイル計327MB(数KB~10MB前後×1100)をパケットライトで書き込んだときの所要時間(単位:秒)。

 CD-RWドライブで一番目立つ「○倍速」というスペック表記においては、ヤマハを除く各社製品には大きな差がなくなってきている。しかし、バッファアンダーラン防止機能の有無、アクセスタイム、CD-RWメディアやデジタルオーディオキャプチャ時の読み出し速度、CLV書き込みかCAV書き込みか、などのスペックにも十分注目していきたいところだ。

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