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CD-RW512EKB

CD-RW512EKB

2000年11月20日 11時18分更新

文● 内田

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CD-RW512EKB

ティアックシステムクリエイト

オープンプライス

オーディオ機器メーカーとしても著名なティアックは、プレクスター、リコー、そして最速16倍速書き込みを実現したヤマハに続く、CD-RWドライブメーカーである。主にPC周辺機器などを取り扱っているティアックシステムクリエイトは、これまでに数々のティアック製のドライブを採用したCD-R/RWパッケージをリリースしているが、11月に約半年振りとなる新製品「CD-RW512EKB」を発表した。

BURN-Proof搭載でエラー知らず
高速なアクセスタイムも魅力

 CD-RW512EKBは、書き込み速度が12倍速、書き換えはHighSpeed CD-RW規格対応の10倍速(フルCLV)、読み出し速度は32倍速と、高速なCD-RWドライブとしてはごくスタンダードなスペックだ。これに加えて本機は、三洋電機が開発した、書き込むデータのCD-RWドライブへの転送が間に合わないときに発生する「バッファアンダーラン」という書き込みエラーをほぼ完全にシャットアウトする機構、「BURN-Proof」を搭載する。BURN-Proof搭載ドライブは、三洋電機自社製品(アイ・オー・データ機器などが採用)、プレクスターに続き、3社目のリリースとなる。これまで、CD-R/RWの書き込み中にWebブラウジングをしたり、ほかのアプリケーションを利用したりすることは、ご法度中のご法度だったわけだが、BURN-Proofがあれば、書き込み中であることを気にせず、操作を並行して行うことができる。また、マシン自体が非力でバッファアンダーランが頻発し、高速書き込みには耐えられないような環境でも、BURN-Proof搭載ドライブを導入すれば無事に書き込みができる可能性が高い。最近のPCのスペックであればバッファアンダーランに出くわす機会はそれほど多くはないのだが、「いざというときの保険」の意味合いも含め、あると嬉しい機能のひとつである。

 また、平均アクセスタイムは85msとCD-RWドライブとしては最高峰のスピードを誇る。ヤマハの最新鋭ドライブ「CRW2100」シリーズが160ms、プレクスター「PX-W1210T」シリーズが150ms、CD-RWドライブとしてはかなり高速なモデルであるリコーの「MP9120A」でも100msであり、アクセスタイムの速さは本機の大きな特徴のひとつだ。音楽CDやデータCD-Rの作成(書き込み)、アプリケーションのインストール(読み出し)といったシーケンシャルライト/リードではあまり生きてこないこのアクセスタイムの速さだが、パケットライトでデータを書き込んだり、そのデータを読み出したり、というときには、この効果が発揮されてくるだろう。CD-RW書き換え性能が向上し、ワープロや表計算などのアプリケーションで作成したファイルの保存先としてもCD-RWメディアが利用される機会が増えてきている現在では、平均アクセスタイムも製品選びのポイントにしていきたいところだ。

 ライティングソフト「B's Recorder GOLD」と、パケットライトソフト「B's CLiP」(ともにビー・エイチ・エー製)が付属し、価格はオープンプライス、実売価格は2万円台半ば。ほぼ同スペックで、先に市場に登場しているプレクスターの「PX-W1219TA/BS」は3万円弱と、本機のほうが若干安くなっている。プレクスター製品には、音楽CDのデジタル再生/キャプチャ、CD-ROMのバックアップなどを行う「PlexManager2000」という強力なツールが付属するのが魅力ではあるが、パケットライトに威力を発揮する高速なアクセスタイムと価格という点では本機に軍配が上がる。また、ティアック製のドライブは、秋葉原などのパーツショップでバルク品が販売されるケースも多く、本機もバルク品だと2万円台前半で入手可能だ。

本体背面。インターフェイスはATAPIで、UltraATAに対応する。オーディオ出力はアナログのみ。
書き込み 12倍速
書き換え 10倍速
読み出し 最大32倍速
読み出し(CD-RW) 14~24倍速
バッファメモリ 4MB
アクセスタイム 85ms
インターフェイス ATAPI(UltraATA/66)
付属ソフト B's Recorder GOLD、B's CLiP
価格 オープンプライス

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