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NEC、個人の興味にあわせて情報やサービスを提供するウェブサイト“121ware.com”を開始――ウェブでのみ販売する新シリーズも発表

2000年07月18日 00時00分更新

文● 編集部 佐々木千之/伊藤咲子

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日本電気(株)は18日、都内のホテルで記者発表会を開催し、一般ユーザーを対象にし、個人それぞれの志向にあわせたサービスを提供するウェブサイト“121ware.com(ワントゥワンウェア・ドット・コム)”を本日付けで開始したと発表した。同時に121ware.com内のショッピングサービス“121@store”(ワントゥワンアットストア)を通じて販売するBTO対応の、パソコンの新シリーズも発表した。

■121ware.com


121ware.comのロゴ
121ware.comのロゴ



NECでは従来、自社の商品、サービス、イベントなどの情報を、“98Information”や“PICROBO”など15のウェブサイトに分散して提供していた。今回、これを121ware.comに統合してユーザーインターフェースを統一し、操作性を向上した。

121ware.comにおいて、*ユーザー登録を行なった顧客に対しては、同サイトを通じて購入した商品やサポート情報などから、ユーザー一人一人の要求や興味を分析し、その志向にあったトップページに自動的にカスタマイズするサービスを提供する。具体的には、個人の名前や、趣味に合わせた商品情報、また利用しているパソコンのドライバーソフトの更新情報などが、121ware.comのトップページに表示されるようになる。また、同サイトの最新情報を配信するメールサービスも実施するという(希望者のみ)。

*氏名とパスワード、電子メールアドレス、趣味などをウェブ上の登録ページを通じて登録する。

121ware.comの掲示板サービス
121ware.comの掲示板サービス



提供される情報やサービスとしては、ユーザー同士の情報共有のための掲示板サービス“コミュニケーションサービス”、パソコンと関連商品の活用情報を提供する“アドバイザーサービス”、パソコンや周辺機器を購入できるショッピングサービス“121@store”、オンラインサポートやNECサービス拠点情報を提供する“レスキューサービス”の4コーナーが用意される。

121@storeで商品を購入したり、掲示板サービスに書き込んだりすると、“ポイント”が累積され、ポイント数に応じて商品券やNECのオリジナルグッズなどの景品と交換できる“121ware ポイントサービス”も実施するとしている。

121ware ポイントサービスで交換可能な景品の例。バザール・デ・ゴザール関連グッズがいっぱいだが、化粧品のセットなど女性を意識したものも
121ware ポイントサービスで交換可能な景品の例。バザール・デ・ゴザール関連グッズがいっぱいだが、化粧品のセットなど女性を意識したものも



121@storeでは、同日発表されたウェブ販売専用の新パソコンシリーズ『VALUESTAR Gシリーズ』(デスクトップ)、『LaVie G』(ノート)がBTO(ビルト・トゥ・オーダー)方式により販売される。受注確定後、最短5日、平均7日で納品される。NECがBTO方式で個人向けにウェブ販売を行なうのはこれが初めてとなる。

パソコン本体だけでなく、ISDNセットモデルやホームページ作成セットモデルなど、周辺機器やサービスをセットにした用途提案型のセットモデルも用意したという。

注文した商品の情報は、注文受付の可否、納期、生産、出荷、配送状況までを24時間確認できる仕組みを提供する。配送に関しても、土、日曜の指定や、6段階の時間帯指定が可能としている。支払いは、クレジットカード、代金引換、銀行振り込みから選択できる。

また、NECの販売店が提供しているウェブサイトを経由して121@storeを利用したり、販売店の店頭に置いた端末からの注文も受け付ける。これらのサービスを利用した注文に関しては、販売店に手数料を支払うとしている。

NECの社内カンパニーである、NECソリューションズの富田克一執行役員常務によると、「NECがウェブ販売に乗り出したというと、販売店の反応はなどといわれるかもしれないが、今回ウェブ販売を行なうのはウェブ販売専用モデルであり、販売店とどうこうということはない。価格も同様の構成の店頭販売モデルの実売価格にあわせたもので、特別安いわけではない」という。また、「日本のパソコン市場において、ウェブ通販の販売割合は0.5パーセント程度しかなく、しかもここしばらく増えも減りもしていない。NECとしてはNECのパソコンの年間販売300数十万台の1パーセント、約3万台くらいではないかと考えている」「取り引きが伸びてくるのは2年目以降になるのではないか」という見通しを述べた。

NECソリューションズの富田克一執行役員常務
NECソリューションズの富田克一執行役員常務



『VALUESTAR G』、『LaVie G』


VALUESTAR Gシリーズの省スペース専用TFT液晶型モデル
VALUESTAR Gシリーズの省スペース専用TFT液晶型モデル



VALUESTAR Gシリーズには、マイクロタワー型、省スペース型、省スペース専用TFT液晶型の3つのベースモデルが、LaVie Gシリーズにはコンパクトオールインワンノート、モバイルノートの2つのベースモデルがある。それぞれディスプレーやCPU、HDD容量、メモリー容量、CD-ROMドライブなどを、ラインアップからユーザーが選択できるBTO方式での販売となる。

VALUESTAR Gシリーズにおいて、省スペース液晶ディスプレーモデルの筐体で、CPUにPentium III-667MHz、14.1インチ1024×768ドット専用デジタル液晶ディスプレー、64MBメモリー(SDRAM)、20GB HDD、CD-R/RWドライブ、OSにWindows 98SE、Office 2000 Personalという構成で、*7月18日時点での価格は23万9800円。

LaVie Gシリーズにおいて、コンパクトオールインワンノートの筐体で、CPUにモバイルCeleron-500MHz、14.1インチ1024×768ドット液晶ディスプレー、64MBメモリー(SDRAM)、10GB HDD、CD-ROMドライブ、OSにWindows 98SE、Office 2000 Personalという構成で、7月18日の時点での価格は22万9800円。

*VALUESTAR GおよびLaVie Gシリーズの価格は、基本的には時価であり、毎日変動するとしている。

HomePNA製品

同社はあわせて、小売店向けの『VALUESTAR』『LaVie』の新モデルと、家庭向けネットワーク製品やスピーカーなどの周辺機器を発表した。詳細は以下の通り。

HomePNAボード『PK-UG-X028』とHomePNA USBボックス『PK-UP019』は、家庭内の既設の電話線を利用するデータ通信規格HomePNA 2.0に準拠した製品で、伝送速度が最大10Mbps、伝送距離が最大150m。『PK-UG-X028』がPCI接続、『PK-UP019』がUSB接続で、共にPhoneコネクターを2つ装備している。対応OSは、『PK-UG-X028』がWindows 95/98/NT4.0/2000で、『PK-UP019』がWindows 98/2000。PK-UG-X028が8月7日、PK-UP019が8月9日に出荷予定。価格は『PK-UG-X028』が2万1800円で、『PK-UP019』が2万7800円。

無線LANカード『PK-WL001H』、無線LANアクセスポイント『PK-WL002H』はIEEE802.11bに準拠し、伝送速度は最大で11Mbps。『PK-WL002H』は10BASE-Tインターフェースも備える。対応OSは、Windows 95/98/NT4.0/2000。8月7日に出荷予定。価格は『PK-WL001H』が2万6800円で、『PK-WL002H』が6万2800円。

『LaVie C』

『LaVie C』シリーズに追加された『LaVie C LC600J/34DR』は、CPUにインテルSpeedStepテクノロジー対応のモバイルPentium III-600MHzを搭載したモデル。5月出荷の『LC500J/34DR』や『LC700J/34DL』と同じく『LaVie C』シリーズの“クリエイティブモデル”に位置付けられ、CD-R/RWドライブを標準で搭載するほか、IEEE1394×1、TV出力端子、光オーディオ端子などを装備し、AV編集ソフトを同梱している。

『LC600J/34DR』
『LC600J/34DR』



『LC600J/34DR』は、メモリーが64MB(最大256MB)、HDDがUltra-ATA/33対応の約20GB。グラフィックスカードにカナダのATIテクノロジーズ社のRage Mobility-Mを搭載し、ビデオRAMは4MB。外部記憶装置はFDDのほか、読み込み最大20倍速、書き込み/書き換え最大4倍速のCD-R/RWドライブを搭載する。液晶は14.1インチTFTカラー液晶で、1677万色、1024×768ドットを表示できる。インターフェースは、USB×2、IEEE1394×1、TV出力端子、光オーディオ端子(S/PDIF)など。モデムは、K56flex/V.90対応モデムを内蔵する。携帯電話/PHS接続用のインターフェースを内蔵するため、別売りの専用ケーブルを利用してデータ通信を行なうこともできる。

サイズは幅307×奥行き252×高さ44mmで、重さは約3.2kg。バッテリーはニッケル水素バッテリーで、標準で1.5~2.2時間駆動できる。OSはWindows 98 Second Edition。同梱するソフトは、『Office 2000 Personal』、音声認識ソフトの『SmartVoice』、ユーリードシステムズ(株)のDV編集ツール『Ulead VideoStudio』、『Jet-Audio Player』など。7月21日出荷予定。価格はオープンプライスで、予想実売価格は約26万円。

『LaVie S』は、14.1インチ液晶モデルの『LS/50H/34DW2』と、同じくワイヤレス通信機能を装備した『LS/50H/34DV2』をマイナーチェンジ。別売りのTVチューナーパックに対応したほか、HDDの容量を12GBから20GBに増やした。7月21日出荷予定。価格はともにオープンプライスで、予想実売価格は『LS/50H/34DW2』が約28万円、『LS/50H/34DV2』が約25万円。

『LaVie M』もHDDの容量をアップ。『LM40H/32D1』は約6GBから約10GBに、『LM500J/32D2』は約12GBから約20GBに変更した。7月27日に出荷予定。価格はともにオープンプライスで、予想実売価格は『LM40H/32D1』が20万円を切る程度、『LM500J/32D2』が約24万円。

なお、5月に発表された4モデルのうち、17インチCRT付属モデル『VE667J/37D』は付属CRTディスプレーを15インチに変更し、15インチCRTモニター付属のモデル『VE56H/35』『VE53H/35B』はそのまま継続して販売する。

『VALUESTAR E』


『VE933J/37D』
『VE933J/37D』



『VALUESTAR E』は、家庭向けデスクトップパソコン“VALUESTAR”シリーズの中でも、省スペース型の筐体を採用し、CRTディスプレーを付属させた製品群。今回、『VE933J/37D』『VE667J/35D』を発表し、17インチCRTモニター付属モデルのラインアップを一新した。

Pentium III-933MHzを搭載する『VE933J/37D』は、同シリーズの最上位機種にあたるモデル。メモリーは64MB(最大256MB)で、HDDはUltra-ATA/33対応の約30GB。外部記憶装置としてFDDのほか、CD-R/RWドライブを搭載し、最大20倍速の読み込み、最大4倍速の書き込み/書き換えが行なえるほか、DVD-ROMの再生に対応する。

インターフェースは、USB×4、パラレル×1、シリアル×1など。モデムは、K56flex/V.90対応モデムを内蔵する。本体サイズは幅86×奥行き320×高さ305mm。重さ約7.6kg。OSはWindows 98 Second Editionで、同梱するソフトは『Office 2000 Personal』、(株)ノバックの音楽ファイル再生ソフト『Jet-Audio Player』など。価格はオープンプライスで、予想実売価格は29万円程度(受注生産のみ)。Pentium III-667MHz搭載の下位モデル『VE667J/35D』の予想実売価格は17万円程度。

また同時に、ドルビーデジタルデコーダーと5.1chスピーカーのセットモデル『PK-SP500』(7月19日出荷開始で、価格は3万9800円)、フラットパネルスピーカー『PK-SP100』(7月26日出荷開始で、価格は1万2000円)も発表した。

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