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【プロに訊く!】一問一答 ここが知りたいXenの使い方 ― 第3回

XenServerで何ができますか?

2009年02月27日 04時00分更新

文● シトリックス・システムズ・ジャパン 平谷靖志/聞き手 ASCII.jp

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オープンソースから始まったシトリックスの仮想化ソフトウェア「Xen」。オープンソース版との違いは? など、Xenに関するさまざまな疑問をシトリックスの方に直接教えていただきます。

答える人:シトリックス SVセールス部システムエンジニア エンジニアリング部長 平谷靖志氏

XenServerで何ができますか?

 XenServerは、いわゆるx86 CPUを使用したハイパーバイザ型の仮想化ソフトウェアで、VMwareのような仮想化ソフトウェアと同様にWindowsやLinuxなどのゲストOSを同時に複数起動させることができます。また仮想化ソフトウェアの基本的な機能の他に、XenServerは以下の機能を提供しています。

  • 仮想マシンのテンプレート化または仮想マシンのコピーによる高速プロビジョニング
  • NIC、ストレージパスの二重化による冗長構成
  • 仮想マシンのライブマイグレーション(XenMotion)
  • 仮想マシンのハイアベイラビリティ(HA)
  • ネットアップとデルEqualLogicストレージシステムとのネイティブ連携(ストレージサービス)
  • 無償のXenCenterによるXenServerと仮想マシンの一元管理
  • 物理マシンから仮想マシンへのP2V移行ツール

XenServerと他社の仮想化ソフトとの違いは?

 XenServerが他社の仮想化ソフトウェアと一番大きく違う点は、オープンソースのXenをベースとしているということです。オープンソースなので、新しいアイデアや機能を迅速に取り込むことができます。そのXenをベースとして、シトリックスがエンタープライズ向けの機能追加と品質管理を行ない、XenServerという商用製品としているわけです。

 XenServerでは仮想マシンのI/Oは、CentOSをベースとした「コントロールドメイン」を通して行なわれます。そのため、デバイスドライバをXenServer用に開発する必要はなく、標準のLinuxデバイスドライバを利用できます。これは新しいデバイスに迅速に対応できるとともに、仮想化システム用にデバイスドライバを別途開発するといったムダを省くことができます。

 XenServerの仮想マシンは、物理マシンと比べて仮想化オーバーヘッドを数%と低く抑えることができます。これには以下の2つの理由があります。1つ目は主にLinuxゲストOSで使用される準仮想化カーネルを用いていること。2つ目は、WindowsゲストOS(準仮想化カーネル未対応)などを実行する際に、CPUの仮想化支援機能を使用することです。これは、Hyper-Vと共通の実装方式です。

 XenServerは使用できる機能により、無償の「Express Edition」、「Standard Edition」、「Enterprise Edition」、「Platinum Edition」といくつかのエディションがあります。これらのエディションはすべて同じバイナリを使用しています。すなわち各エディションのライセンスキーを入力することにより、そのエディションに対応した機能が使用可能となります。

XenServerの各エディション
XenServer Express Standard Enterprise Platinum
管理モデル シングルサーバ 複数サーバ 複数サーバ 複数サーバ
同時実行VM数 制限なし 制限なし 制限なし 制限なし
物理メモリ 制限なし 制限なし 制限なし 制限なし
物理CPU 2ソケット 4ソケット 制限なし 制限なし
VLAN  
共有ストレージとリソースプール    
QoS サポート    
XenMotion(Live Migration)    
ハイアベイラビリティ(HA)    
サーバプロビジョニング      

 たとえば無償のExpress Editionで仮想化の導入を始め、仮想マシンが増えてきたら、Standard EditionまたはEnterprise Editionのライセンスキーを入力するだけで、それぞれのエディションに対応した機能が使用できるようになります。スモールスタートが可能というわけです。

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