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WILLCOM D4で快適ビューアーライフ(前編)

2008年12月22日 19時46分更新

文● 山田道夫

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小さなノートパソコンをどこでも使いたい、WILLCOM D4の限りない魅力

机上のD4

机上のD4。この写真だと実際の大きさがなかなかわかりにくいかもしれないが、ノートパソコンとしては非常に小型軽量だ

 WILLCOM D4は、W-SIMを搭載したUMPCとして世界に類例を見ない製品だ。発売以来、半年近く経ったが、ここではその魅力と便利なソフトなどを一ユーザーの視点から紹介しよう。活用のヒントにしてほしい。

小さなノートパソコンの魅力と夢

 人にはさまざまな夢がある。筆者の場合、「小さなノートパソコンをどこでも使いたい」というものがそれだ。その夢が実質的に実現したと思ったのは、2004年冬に「OQO model 01」が発売された時だろう。

 メモリこそ256MBと少なかったが、PDAよりちょっとだけ大柄な筐体に5型、800×480ドットのやや青みがかった半透過型TFT液晶、20GBのHDD、OSにWindows XPを搭載。本物のノートパソコンでありながら、大きさ124.5×86.4×23mm、質量約400gと非常なコンパクトさを実現した決定的なモバイルノートパソコンだった(当時UMPCという言葉はなかった)。

 OQOが登場して以降、ノートパソコンのカテゴリーは確実に変化したといえる。新しい、超コンパクトノートPCというジャンルが登場したのだ。

 OQO model 01自体は、高額であること、CPUにCrusoeを搭載していたことなどもあって、非力で動作もとても遅く、使用にはさまざまな制約があったが、「どこでもパソコンを使いたい」というユーザーの需要には素直に答えてくれた。

 現在、数万円程度の安価なノートパソコンが発売されているが、それらは、「ネットブック」とでも呼ぶべきで、UMPCとはいえない。基本的に移動中の使用は考慮されておらず、自宅や出先で席についての利用形態が主で、結果的に使われ方は一般的なノートパソコンと変わりないだろう。

WILLCOM D4こそ理想のUMPC

 私にとって、それらとUMPCは本質的に異なる。UMPCは、立って使用することも日常茶飯事だ。むしろ、電車の中で立ったままとか、歩きながらとか(道路ではやめた方がいい。道交法違反の可能性もある)、そういった本来はパソコンを使う状況ではない状況で利用するのがUMPCなのだ。これは本来のUMPCの定義とは異なるかもしれない。しかしここではそのような使い方ができる、きわめて小さなノートパソコンの総称として「UMPC」を使用していることをご理解頂きたい。

 もちろん、WILLCOM 03などのスマートフォンとも異なっている。Windows XPやWindows Vistaが動作し、デスクトップPC用ソフトが使える点で、UMPCはあくまでもパソコンである。LinuxなどをOSに搭載したMID(Mobile Internet Device)も最近、海外などを中心に登場しているが、UMPCはあくまでOSにWindows XPなりWindows Vistaなりを搭載したノートパソコンである。

 そのため、逆に、ノートパソコンならではの欠点がネックになっていることも確かだ。例えば機種によっては起動の遅さ(サスペンドを利用すればだいぶ改善されてはいるが)やバッテリ駆動時間が短い、などがそれにあたる。

 WILLCOM D4こそ、真のUMPCと言うべき非常に野心的(というか冒険的?)な製品だ。

(次ページへ続く)

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