こんな「クレイジー」な発表会があっていいのか。
ニコニコ動画の新製品発表会「ニコニコ大会議2008冬」から早10日。2000人というニコニコユーザーを無料で招いて開催したこのイベントは、前回の「ニコニコ大会議2008夏」のときのように大盛り上がりを見せた。
ただ、取材した筆者の正直な感想を言えば、冒頭の一言に尽きる。会場入り口にはひろゆき氏の銅像と物販スペースを用意。イベントが始まれば、非常に手の込んだムービーを流し、ヒップホップアーティストの童子-T氏やサッカー日本代表元監督のフィリップ・トルシエ氏といった豪華ゲストが現れる。しかも社長自らユーザーに赤字を告白し、その後も会社の上層部が「ぶっちゃけトーク」を連発する。

ニコニコ大会議の会場となったJCBホール
何よりニコニコ大会議で独特なのは、ニコニコ動画のコメントシステムを使った舞台装置だ。会場の様子をネットで生中継し、ユーザーにコメントをさせて、その文字をステージ左右にあるスクリーンに映し出す──。そうした仕掛けは、過去に出席したどの記者発表会でも見たことがなかった「型破り」なものだ。
果たしてこのイベントは、どういう意図を持って作られたのだろうか。今回、ニコニコ大会議2008冬の舞台裏を訪れ、夏/冬とニコニコ大会議の演出を担当したCNIのプロデューサー・山形龍司氏に話を聞いた。
