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平均3792万円のウソ

介護は決して高くない!

2008年09月24日 12時00分更新

文● 鈴木みどり(構成)

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月刊ビジネスアスキー 2008年11月号掲載記事

アスキー新書
『老親介護とお金』 太田 差惠子(著)/発行:アスキー・メディアワークス/本体価格743円(税別)

 「平均3000万円はかかる」などと巷の噂に不安が募るが、実際はどうか。介護の実状に詳しい『老親介護とお金』の著者、太田差惠子氏に聞いた。

ビジネスと同様にまず全貌の把握

 もし親が倒れたら、人生設計がすべて崩れるのではないかと、不安に思う方は多いだろう。親と同居するべきか、今の仕事を続けながら介護できるのか、そして何より金銭的に足りるのか。

 多くの人が、介護には「平均3792万円」必要だと誤解している。介護に不安を抱き、また巨額の費用を想像してしまうのは、介護の全貌を把握できていないからだ。だが、介護もビジネスと同様に「プロジェクト」と捉え、コストや労力をきちんと把握すれば、そんな巨額の費用がかかることはまずないことがわかるだろう。

生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」(平成18年度)より。


 例えば、いざ介護という際の作業を次のように考える。

  1. 「チーム」を組む
  2. ビジョンを練る
  3. 情報収集
  4. 資金のプランニング
  5. 時間配分の調整
  6. 効果の確認と軌道修正

 親族やケアマネージャー、医師で「チーム」を組み、どんな介護をするか、何ができるのかを洗い出す。また、行政や民間業者のサービスや費用といった情報を収集する。

一般的な介護なら親の年金で十分

 肝心の資金プランで重要なのは、「介護にはいくらかかるのか?」ではなく、「いくらかけられるか?」を考えることだ。誰もが高額な有料老人ホームを利用しなければならないわけではない。介護をプロジェクトと捉えて情で行動せず、介護者にできることとサービスに頼めることを、上手に使い分けることが肝心だ。

 要介護認定のレベルによって利用限度額は異なるが、表が示すように、介護保険を利用すれば、自己負担額はそれほど多くならない。この程度の額なら、親の年金の中で賄うことも十分可能だろう。

区分 サービス費用 利用者負担額
介護保険適用分 訪問介護(週5回×4週) 8万400円 8040円
訪問看護(週1回×4週) 3万3200円 3320円
通所介護(週2回×4週、入浴2回) 5万1040円 5104円
福祉用具貸与(車いす) 7000円 700円
短期入所生活介護(2回) 1万5200円 1520円
適用外 通所介護(食費、週2回×4週) 4000円 4000円
短期入所生活介護(2回) 3400円 3400円
  合計 19万4240円 2万6048円

要介護2、所帯段階は第4段階の被保険者の例

 そして、介護をプロジェクトとして成功させるために、どのような老後を望むのか、どんなサービスを利用するのかを、まずは日頃から親と話し合っておきたい

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