オークション機能でお金を貸す権利を競う
例えば、あなたが30万円のデジカメを買うためにお金を借りたいとする。すると、あなたはウェブ上で「借入期間」「借入金額」「借入金利」「借入目的」を記入する。この時点では一方的に借り手の希望を伝えているだけだ。
例えば、MANEO上で公表される借り手のステータスはこうだ。
借り手の希望 | |
---|---|
借入希望期間 | 6ヵ月 |
借入希望金額 | 30万円 |
借入希望金利 | 9% |
借入目的 | 新しいデジカメが欲しい |
オークションはここから始まる。
オークションの参加者は貸し手だ。貸し手は自分の希望の「貸出金額」と「貸出利率」を決める。例えば、10万円貸したい人が3人いたとする。利率が上からAさん9%、Bさん8%、Cさん7%としよう。
人物 | 貸出金利 | 貸出金額 | 貸出する権利 |
---|---|---|---|
A | 9% | 10万円 | ○ |
B | 8% | 10万円 | ○ |
C | 7% | 10万円 | ○ |
ちなみにこの金利は公表されていないため、誰が何%の貸出金利を提示しているのか借り手も分からない。ただオークション終了時まで、何名の貸し手がいて、自分の希望金額に達しているかどうかだけ分かる。
このケースは貸したい人の金額の合計が借り手の希望と同じになったので9%の金利で、30万円借りられる。返済はこの場合6ヵ月なので、借り手は月5万円ずつMANEOを介して貸し手に返済する。
では、別のケースを考えてみよう。
ここでオークション終了までに、新たにDさんが6%の金利で入札したとする。その場合は、貸出権利を勝ち取るのは利率の低い3名。つまり、B、C、Dの3名なのである。
人物 | 貸出金利 | 貸出金額 | 貸出する権利 |
---|---|---|---|
A | 9% | 10万円 | × |
B | 8% | 10万円 | ○ |
C | 7% | 10万円 | ○ |
D | 6% | 10万円 | ○ |
ただし、金利の計算は若干やっかいだ。このケースの場合、MANEOのルールでは金利は「(貸すことのできなかったオークション参加者の利率)-0.05%」で決まる。つまり、この場合はAさんの提示した利率9%-0.05%で、8.95%で貸すことになる。
MANEOでは貸し手がそれぞれ申し出たバラバラの利率で貸すわけではなく、オークション終了後に決定した一律の利率で貸すことになる。つまり、オークションはあくまで貸す権利を得るための競争なのである。
オークション終了後、早ければ1週間くらいでMANEOを通じて借り手にお金が振り込まれ、ローンが開始する。ちなみにここでは分かりやすいようにMANEOに貸し手が支払う手数料は計算していない。貸し手が利率を設定するときはMANEOの手数料1.5%を計算に入れておく必要がある。