演習には実戦配備されているものしか登場しないので、試作戦車などは来るはずもない。が、そこはそれ、何か珍しいものはないかものと展示会場を回っていると……。
なんと今年初登場の機体があった。
遠隔操縦観測システム(FFOS)
いわゆる無人偵察機である。大分県湯布院駐屯地に配備されたばかりの最新鋭機。戦場での偵察はもちろんだが、放射能汚染地域や化学災害現場など活躍の場は多い。
近くにいた隊員に質問してみた。
航続距離は何キロぐらいですか?
「それはちょっと」
では、どのくらい飛ぶのですか?
「射撃の届く範囲以上は飛びます」
と分かりやすい回答がきた。榴弾砲や多連装ロケットシステムの射程をカバーするということだ。40キロ以上は偵察できるようだ。
実際には飛ばなかったが、これを飛ばすには発進・回収装置、追随装置、整備支援装置などなど各種装置を展開しなければならない。飛ぶところを見たかった。
最後に藤吉カメラマンが偵察バイクのジャンプ台を指さした。
「ここに来たらこれを見ないとね~」
藤吉カメラマンがのぞき込むのにつられてジャンプ台の下を覗いてみると、「アヒルちゃん」が隊列をなしていた。「皆は鳥」、「ブレーキかけるべからず」など隊員が熱いメッセージが書き込まれている。
後段演習も無事終了し、残るは夜間演習の取材のみ!
しかし特別取材班を待ち受けるのは大いなる自然の猛威なのであった……
ということで後編「見た!撮った!これが「夜戦」だ!! 照明弾煌めく総火演・夜間演習徹底レポート」に続く。
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