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SMBも得をする、シマンテック ビジネスストア

企業セキュリティ PC持ち出し禁止は愚策か?

2008年09月09日 11時38分更新

文● 企画報道編集部

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SEPやSNACの賢い買い方

ビジネスストア画面
シマンテック ビジネスストア。法人購入を迅速に、そして楽に行えるよう設計されている

 現在、SMB(Small and Medium Business)層を中心に利用が進んでいるのが、シマンテックの法人向けオンラインストア「シマンテック ビジネスストア」(以下ビジネスストア)だ。

 ビジネスストアがウケている理由はいくつかあるが、購入から活用まで、一貫して利用者が“楽”になる仕掛けと“速さ”が原因だろう。普通はライセンス製品を購入しようとすると、見積もりが面倒であって、さらに申請書を書くのも面倒ということになるが、ビジネスストアの場合はWeb上で見積もりを取り、申請書はビジネスストアが勝手に作ってくれるため、環境さえ整っていれば最短中1日で製品が手元に入るというスピード感と手軽さがあるのだ。

 こうした、“楽”、“速”を構成する要素を列挙すると以下の通りだ。

  • オンライン見積もり=当然早い
  • その際にボリュームディスカウントが可能
  • 問い合わせ対応が早く、電話でも応対
  • 購入証書は電子版で納品されるため納期が早い
  • 過去の取引記録が蓄積されているから、次の取引も楽
  • 設定テンプレートなど独自コンテンツが用意されている

 まずオンライン見積もりだが、これは販社経由であれば、ディスカウントの計算をはじめ適切な価格を判断するなどして1~2週間はかかるが、ビジネスストアであれば欲しい数量を入力してしまえば、ボリュームディスカウントのバンドレベルに合わせた値引きを即計算してくれる。また、1ライセンスあたりのポイント×ライセンス数の直近2年間の累計が6000ポイントになる場合は、ポイント数に応じたディスカウントを受けられる「リワードプログラム」が用意されている。

 また、シマンテック製品は更新期限があるものが大半だが、ビジネスストアはライセンス管理機能を持っているので、期限が切れる2、3カ月前からアラートを発してくれるのもポイントだ。更新に気づかずにあわてると言うことはない。

 さらに購入した際の証書も、これまた注文からだいたい中1日で発行されるというスピードだ。これは、証書が電子証書であるためだ。

独自コンテンツが強み

テンプレート配布ページ
SEPのサンプルテンプレート配布ページロゴ。ビジネスストアのトップページからもリンクが張られている。

 ここまで紹介してきたビジネスストアの強みは、購入担当者に関するものだが、同ストアは管理者にも、“オリジナルコンテンツの提供”という形で利便性を提供している。それが、「Symantec Endpoint Protection 11.0サンプルテンプレート」だ。Symantec Endpoint Protection 11.0は前回ご紹介したように、企業内のPCのセキュリティを確保するための製品だが、これらの設定を管理者が簡単に行えるための設定集といった趣だ。

 テンプレートは全部で5つ用意されている。ビジネスストアの人気順に以下の通りだ。このラインナップを見るだけでも、SEPがどのような機能を提供しているかが逆に分かろうというものだ。

USB制御設定テンプレート
USBデバイスの仕様を遮断するためのもの。マウスとキーボードは除外されるほか、プリンタなど特定デバイスについては使用許可する設定も可能。
ライブアップデート設定テンプレート
ウイルス定義ファイルを1日1回アップデートさせるためのテンプレート。アップデートのスケジュール設定を固定化させる。
Winny禁止設定テンプレート
情報漏えいの際に槍玉として上がるWinnyの実行を禁止。ただし、「Winny.exe」の実行を禁止するものなので、その点は留意されたい。また、設定如何では任意のファイルの制御も可能。
ファイアウォール設定テンプレート
必要と思われる通信があらかじめリストアップされており、それらの通信以外をすべて遮断してくれるテンプレート。これを応用すれば、管理者自ら任意の通信のみを許可するよう設定できる。
ホストインテグリティ設定テンプレート
最終のライブアップデートが3日もしくは7日前(設定によって変更可能)以前の端末の、ネットワークアクセスを制御するためのテンプレート。このテンプレートの使用のみ、今回紹介しているSNACとの併用が必須となる。

 これらテンプレートは、新規導入の場合はもちろんのこと、マイグレーションの手間も省いてくれる。ビジネスストアでは、併せてマイグレーションツールも提供している。また、テンプレートはシマンテックのサポート対象製品ではなく、問い合わせ窓口もないので、その点の注意は必要だ。

顧客はSMB層が多い

 SMB層のビジネスストア利用が多いことは冒頭でも紹介したが、それは何故なのか? 大規模企業はSIerなどが専用の窓口で常に待機しているが、ビジネスストアの場合はオンラインシステムでそのサービスレベルに近いことができるのが、魅力だろう。ビジネスストアを運営する、ライセンスオンライン株式会社 コーポレート営業部 早津豊氏に話を聞いた。

テンプレート配布ページ
ライセンスオンライン株式会社 コーポレート営業部 早津豊氏

早津氏 問い合わせ対応の速さと正確さ、さらに申請書、電子証書の納品の速さが魅力になっていると思います。我々はお客様のライセンス保有の管理機能を持っていますが、それも強みです。これがない場合は、お客様自身が自分で管理するなど、煩雑な業務が発生しますから。価格面で適切な見積もりを取れるのも強みですね。

 また、ビジネスストアは人的な営業体制という意味では、お客様にべったりとは張り付きません。その代わりシマンテックと連携してお客様との会話や提示した見積もり、折衝した記録のデータベース化を行いプロファイルを管理します。そのため、全体でお客様のサポートが可能になっているので、「担当者が変わってしまったから今までの関係が崩れた」という事態も起きません。

 お客様とのやり取りはオンラインだけに留まりません。お問い合わせ窓口としてコールセンターも持っていますから、電話でのお問い合わせにも対応しています。オンラインで注文して、お電話での確認という流れになります。

 最近の傾向として、バックアップ製品は顕著ですが、お問い合わせが増えてきました。バックアップ製品は、ご提供する前にインフラの状況や、サーバの構成、紐づいているクライアントの数、ネットワーク構成などを把握して最適な製品を提示する必要がありますが、こうしたお問い合わせに対しては我々ビジネスストアがシマンテックと連携しながら購入のお手伝いをさせていただくということになります。

セキュリティ関連では、SEPが登場してから乗換えが増えました。やはり包括的なセキュリティ対策という性質や、統合管理なども含めて、SEPのような製品はほかにありませんから。

―― 早津氏は今後、シマンテックのオフィシャルストアという面からも購入の利便性はもちろんのこと、コンテンツを増やして“使えるサイト”にしていきたいと語った。シマンテック製品の新規購入だけでなく、乗り換え時においても、ビジネスストアをいったん覗いて確認してみるのがいいだろう。

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