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シグマ VS キヤノン 標準レンズ4本勝負

2008年08月04日 14時50分更新

文● 斉藤博貴

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点光源の描写


・開放F値での比較

シグマF1.4

50mm F1.4 EX DG HSM(絞りF1.4)

キヤノンF1.2

EF50mm F1.2 USM L(絞りF1.2)

キヤノンF1.4

EF50mm F1.4 USM(絞りF1.4)

キヤノンF1.8

EF50mm F1.8(II)(絞りF1.8)

・F2.8での比較

シグマF1.4

50mm F1.4 EX DG HSM(絞りF2.8)

キヤノンF1.2

EF50mm F1.2 USM L(絞りF2.8)

キヤノンF1.4

EF50mm F1.4 USM(絞りF2.8)

キヤノンF1.8

EF50mm F1.8(II)(絞りF2.8)

・F4.0での比較

シグマF1.4

50mm F1.4 EX DG HSM(絞りF4.0)

キヤノンF1.2

EF50mm F1.2 USM L(絞りF4.0)

キヤノンF1.4

EF50mm F1.4 USM(絞りF4.0)

キヤノンF1.8

EF50mm F1.8(II)(絞り4)

 比較用作例は本来縦位置の写真だが、画像処理を加えず、横位置のまま掲載している。「サジタルコマフレアの低減」をアピールするだけあって、これも50mm F1.4 EX DG HSMの描写が一番良好だった。

 F1.4の四隅では、点光源の描写が乱れているが、F2.8まで絞るとほぼ解消される。また、レンズ中心部の描写でも一番乱れが少なく見える。

 次点のEF50mm F1.2 USM Lは、開放絞りが若干明るいだけあって、F2.8まで絞ると点光源の描写の乱れはほぼ解消される。しかし、F1.4の作例でレンズ中心部を見ると、点光源の描写に明らかな違いがある。50mm F1.4 EX DG HSMの描写の方が効果的に補正されている。

F1.4での比較。左がシグマの50mm F1.4 EX DG HSM。右がキヤノンのEF50mm F1.2 USM L

 EF50mm F1.8(II)は、3EV絞ったF4.0で、描写の乱れがほぼ解消される。開放絞りのF1.8でレンズ中心部を見てみると、50mm F1.4 EX DG HSMには及ばないが、EF50mm F1.2 USM LのF1.4よりは良好ではないかと思う。このレンズはコストパフォーマンスが高すぎだ。

 EF50mm F1.4 USMも、3EV絞ったF4.0で、描写の乱れがほぼ解消される。このレンズ固有の問題かもしれないが、開放で撮影すると描写がとてもソフトになる。サジタルコマフレアも幻想的な描写で現れる。

点光源の感想


 点光源から彗星の尾のように伸びるコマ収差が、サジタルコマフレアだ。今回のコメントは、あくまでも点光源の描写に限った話である。全体的な描写で比較すれば、キヤノン製のレンズ同士なら「また別の評価」が与えられることだろう。しかし、サジタルコマフレアを良好に補正した光学特性を有する50mm F1.4 EX DG HSMの評価が「不動であること」は間違いない。

撮影感度はカメラブレを防ぐためにISO 400に統一してある。

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