作業スペースは広く、しかし大きすぎない!
現在のボリュームゾーンが20~22インチワイドモデル
画面サイズと価格の比率が年々下がり続けている液晶ディスプレイ。画面サイズと価格の双方を考慮に入れたカテゴリー分けで各製品を紹介する本特集の第2回目は、1680×1050ドットという広々とした作業スペースを実現しながら、机の上の設置スペースはそれほど多く必要としない、「20インチから22インチまでのワイドディスプレイ」8機種を紹介する。この辺りの画面サイズでも人気なのはやはり低価格モデル。売れ筋商品を中心に、見え方や操作面をチェックしていこう。
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売れ筋の20~22インチ液晶ディスプレイは全てワイドサイズを採用している。解像度は1680×1050ドットとなる |
TN方式の液晶パネルを採用して低価格に
前回紹介した17~19インチローエンドと同じく、20~22インチローエンドでも視野角は狭いが安価に作れるTN方式のパネルを採用しているものがほとんど。ただし、この辺りのモデルになってくるとメーカー各社ごとのチューニングがしっかりとしてくるので、19インチ以下のモデルと比べて製品ごとに見え方もかなり変わってくる。
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空の色がかなり青っぽく、バイクの赤も白っぽく変化しているのがわかる。画面サイズが大きいので角度変化による色味の変化が大きめなのが、この価格帯のディスプレイの特徴だ |
アスペクト比固定機能の有無が選ぶポイント
1440×900ドットや1680×1050ドットといった16:10比率のワイドディスプレイで、1024×768ドットや1280×960ドットといった「4:3比率」の映像を、PCを介さずに全画面で表示すると横伸びした映像になってしまい、どうにも違和感が生じてしまう。そこで、「アスペクト比固定機能」を利用することで、非表示領域となる左右両端をレターボックス(黒帯)状態にし、画面の縦横比率を乱さずに画面いっぱいに表示することができる。
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ワイドディスプレイで1024×768ドットのデスクトップをアスペクト比固定表示させているところ。両サイドに黒帯が追加されて、正しい比率で表示されているのがわかる |
同じように、液晶テレビで一般的な16:9比率(1280×720ドットや1920×1080ドットなど)の映像をPCを介さずに表示すると、今度はやや縦長の映像として表示されてしまう。16:9比率の映像をキチンと表示するには「16:9アスペクト比固定機能」を使う必要があるが、この価格帯の液晶ディスプレイで搭載されているモデルは少ない。
16:9アスペクト比固定機能を搭載しないディスプレイで正しく表示するには、本体側のOSDメニューで「クロック(周波数)」を最大にして横に引き延ばし、映像の左右を何%かカットさせる(オーバースキャン)などの調整を行ない、正しい比率に近づけて表示する必要がある。
しかし、これらの調整幅は各製品によって異なるので、調整項目があるからといって確実に正しい比率に調整できるとは限らない。特に「Xbox 360」や「PS3」といった次世代ゲーム機は720pや1080pといったワイド画面が基本である。HDMI-DVI変換アダプターなどを利用して液晶ディスプレイに繋げた場合は重要なポイントだ。
本特集の5回目では、これらのゲーム機を使った各機種のアスペクト比固定拡大機能の検証を行なう予定だ。ゲーム用途で液晶ディスプレイを求めているゲーマー諸氏は是非お楽しみに。
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16:10比率の液晶ディスプレイに、1280×720ドット(16:9比率)のXbox 360の画面をそのまま表示した場合と(写真左)、クロックと水平位置を調整して表示した場合(写真右)。わずかな違いだが調整後の方がやや横長になっているのが分かる |
では、次ページから20インチおよび22インチで注目のモデルを紹介していく。同じメーカーでもモデルによって画面の見え方も異なるので、用途に合ったモデルをゲットできるようにチェックしておこう。

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