最近のHPは格好がいい
次に日本HPのデスクトップ「HP Pavilion Desktop s3440jp/CT」。2008年の夏モデルとして4月21日に発表された製品だ。
本体は幅107×奥行き340×高さ276mmとコンパクト。ハーフサイズの一体型コンポをイメージするとよい。
自宅にあるケンウッドの「K-TR60」と幅は大体同じで、奥行きを少し短くした感じだ。ピアノブラックの光沢塗装を施したフロントパネルの質感がよく、動作音も小さい。静かな部屋でもほとんど気にならないレベルだ。
個人的に気に入っているのが、上部の電源ボタンのLEDだ。電源を入れると青く点灯するが、輝き方がつつましく控えめだ。
最初は格好よく感じる青色LEDのイルミネーションだが、印象が強烈なぶん慣れてくるとだんだん邪魔になってくる。s3440jp/CTのLEDは、セルリアン調のライトブルーで、雰囲気もやわらかく、そのへんの不満もなさそうだ。
10万円そこそこで手に入るBlu-ray搭載機
直販サイトで、適当に構成をカスタマイズしてみたところ、15万円以内に収まった。24インチの液晶ディスプレー(1920×1200ドット)とセットにした価格なので、パソコンもずいぶん安くなったなと驚く。
構成としては、Core 2 Duo E4500(2.2GHz)、2GBメモリー、500GB HDD、BD再生対応のDVDスーパーマルチドライブ、HD動画の再生支援機能が付いたGeForce 8400HD……といった感じで、標準的だろう。HDMI端子や同軸タイプのS/PDIF端子などが搭載されていて、AVシステムともつながる。
500GBのHDDは最大で750GBにまで増やせるが、どっちみちすぐに埋まってしまいそうだ。ただし、s3440jp/CTの本体下部には「HPポケット・メディア・ドライブ」という専用のベイが用意されていて、ここに着脱式の2.5インチHDDを差せる。そしてフタをスライドさせると本体に完全に収納されてしまう。美観の上でも上々だ。
ベイの奥をのぞきこむとごく普通のUSBコネクターが見えるが、実はこのドライブにケーブルを付けると一般的な外付けUSB HDDになる。160GBと250GBの容量が用意されているが、価格も160GBの場合7980円と割安だ。何台か買って、ビデオテープを入れ替える感覚で使いたい。別のパソコンに買い換えたときも流用が可能なので便利だろう。
s3440jp/CTはいわゆるAVパソコンではないが、コンパクトでシンプルな構成、そして面構えの良さに好感が持てる。またとりあえずパソコンに保存された色々なAV系コンテンツをAVシステムに送り出す、という用途には十分な機能を持っているように感じる。ごてごてしたAVパソコンには不必要な機能も多いので、個人的にはこのぐらいシンプルなほうが好みだ。
本当はさらにオプションを落としたいぐらい(例えばキーボードなどは不要だ)だが、パッケージとしての完成度が高いマシンである。