ソニー(株)は23日、光学15倍の高倍率ズームを搭載したサイバーショット「DSC-H50」を5月16日に発売すると発表した。価格はオープンプライスで、予想実売価格は5万円前後になる見込みだ。ここでは試作機(画質は商品と同等)によるレビューをお送りする。
サイバーショット Hシリーズは望遠ズームレンズを搭載し、旅行などで使いやすい高機能モデルだ。最新モデルにあたる「DSC-H50」は、従来機「DSC-H7」の810万画素(関連記事)から、910万画素へと高画素化されたほか、ボディーがH7と比べると横幅で6.6mm、高さで2mm小型化されている。手に取ったときはかなりコンパクトにまとまったという印象を受ける。とくに抑えられた横幅や存在感をやや減らした軍艦部など、どちらかと言えば同社の「DSC-H10」(関連記事)に似たデザインと言えるだろう。
マルチアングルが楽しめる液晶ディスプレー
DSC-H50の最大の特徴は、背面の液晶ディスプレーにチルト機能が追加されたことだ。このチルト機構はWヒンジにより下方向、上方向とも90度までアングルを変更できるため、ハイアングル/ローアングル撮影で強力だ。液晶ディスプレー自体もH7の2.5インチ11.5万画素から3インチ23万画素へと大型化・高精細化し、非常に見やすいものとなった。
操作部分は、本体上面にモードダイヤル、背面のカーソル部周囲にはリング状のダイヤルを装備するのはH7と同様。上面のモードダイヤルとシャッターボタンの間には連写/ブラケット撮影モードと測光モードを選択するための専用ボタンが新たに追加され、メニューを呼び出さずに素早く設定できるようになっている。特にブラケット撮影はH7に装備されていなかったが、本機では露出ブラケットに加えてホワイトバランスブラケット、カラーモードブラケットが用意されている。
ロングズームデジタルカメラは、いわゆる“運動会の子供撮り”を主な用途として、マニュアル系機能やボディーの高級感はおざなりにされた製品が多かった。DSC-Hシリーズにおいても、初代の「DSC-H1」からその傾向が見られたが、本機ではかなり外装に凝っている。ボディー表面処理やボタン・ダイヤル類の仕上げもかなり高級感のあるものとなった。