
左より、津田大介氏、中島聡氏、小飼弾氏
前編、中編に続く中嶋聡氏、小飼弾氏、津田大介氏による鼎談。後編では視野を広げて、これからの日本のあり方について話が盛り上がった(プロフィールは前編の最終ページを参照)。
人口の「逆ピラミッド」をどうするか
小飼 それにしても、今からこの国は世代的に「頭でっかち」になっていくんですよね。政治を見てみても、民主主義で物事を決めるとなると、若者の絶対数の少なさがネックになる。「多数決やったら、負けるのは君たち」ってことの重要性に、若者の大多数が十分気が付いていない。
中島 確かに。米国の話ですが、最近感じるのは、オバマが勢いがあるのは若い世代が我慢できなくなったからだと思いますね。政治家は年を取っている人が多いし、保守勢力は老人向けでしょう。
多分、今回の米国における大統領予備選挙に関しては、投票率は若い人が高くなると思う。「今を逃して、また4年待つのは嫌」というように若い人が頑張っているのかな、と。それでもここで声を上げなかったらまた老人向けの政治が4年続くのかも、という危機感がありそうですね。
30代の声をピックアップする構造を
── 10代から30代の若者には「なんでこんなに辛いんだろう」と思っている人は多いと思います。
小飼 彼らは数的にはマイノリティーだからね。若者が少ないというのは、病害とか戦争がないと起こらなかったんですよ。これは未曾有の経験かもしれない。
かつて若者はバカで多数派で、搾取しても搾取しきれない存在だったからよかったんだけど、これからは違う。人口分布が「逆ピラミッド」になってしまったら年金に代表されるような社会システムはどうしたらいいのか、というのを考えなければいけない。
津田 選挙権に定年を設けたらどうですかね。年金を貰ったら、その代わり選挙権を失う、とか。
中島 確かにそうだよね。投票できるの20歳からでしょ。で、20歳以下っていうのは親に育てられているから、投票する権利はない、と。そうしたら年金を貰って年金暮らしになった人には投票する権利はない。すごい発想だな。問題はその法律をどうやって通すかだね(笑)
小飼 それでも、こういった物事の構造に気が付くためには、搾取体験というのがいるわけで、大体目が覚めるころには30代くらいにはなっている。
だから世の中に対して多分一番いいほうに持っていけるっていうのはそれくらいの層の声のはずなんです。ところが日本は構造的にその声をピックアップできるようになっていないから、問題なんですね。
津田 人口のボリュームとしては僕たち団塊ジュニア世代が最後の山だと思うので、この世代がどうにかしなくちゃいけないんだと思います。
