実際に手に取ってみると、やや安っぽい外装が気になるところだ。メニューボタンを押しての各種操作も“もったり”とした速度で、いかにも普及機という印象を受ける。3インチの大型液晶ディスプレーは普及機では珍しく豪華な印象があるものの、液晶パネルの表面を触ると画像がゆがむ(液晶自体が外力によって歪む)のは、使っていてやや気になった。
撮影画質に関しては、同社ならではの濃い目の発色が特徴的で、やや赤みがかる発色傾向にある。特に夕方などの日差しではホワイトバランスが極端に補正されて青白くなる傾向もあって、仕上がりに受ける印象は微妙なところだ。広角レンズによる描写は周辺においてやや画質が甘くなっているものの、コンパクト機の広角レンズとしては極端な色ズレなどの劣化を比較的抑えているほうだろう。
普及/入門機クラスの製品ゆえに安っぽさが否めない部分が外装・機能ともにあるのは確かだが、実際のところ発売後まもないにもかかわらず店頭で3万円を切る低価格さなので、それらは納得して購入すべきだろう。低価格機と言っても、3インチ/約23万画素の液晶ディスプレーや顔検出機能を搭載するなど、スペック的に奢っている部分もあり、中でも低価格機にはあまり搭載されない広角28mmからのズームレンズを搭載しているのは貴重な存在だ。
CAMEDIA FE-350 Wideの主なスペック | |
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製品名 | CAMEDIA FE-350 Wide |
撮像素子 | 1/2.5インチ有効800万画素CCD |
レンズ | 光学4倍ズーム、f=4.55~18.2mm(35mmフィルム換算時:28~112mm)、F2.7~5.4 |
静止画撮影 | 最高3264×2448ドット |
ISO感度 | オート、ISO 80/100/200/400/640 |
動画撮影 | 640×480ドット、15fps、MotionJPEG圧縮AVI形式 |
液晶ディスプレー | 3インチTFT、約23万画素 |
記録メディア | 内蔵20.5MBフラッシュメモリー&xDピクチャーカード |
インターフェース | USB、AV出力、DC入力(ACアダプター別売) |
電源 | 専用リチウムイオン充電池(LI-42B) |
撮影可能枚数 | 約170枚 |
本体サイズ | 幅97.7×奥行き26.5×高さ55.7mm |
重さ | 138g(本体のみ) |