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リーズナブルな広角コンパクト機 オリンパス「FE-350wide」

2008年03月16日 09時00分更新

文● 行正和義

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 実際に手に取ってみると、やや安っぽい外装が気になるところだ。メニューボタンを押しての各種操作も“もったり”とした速度で、いかにも普及機という印象を受ける。3インチの大型液晶ディスプレーは普及機では珍しく豪華な印象があるものの、液晶パネルの表面を触ると画像がゆがむ(液晶自体が外力によって歪む)のは、使っていてやや気になった。

撮影サンプル1 同社ならでは発色で、極端な彩度強調による派手さこそないものの、濃い目に写りがちな色合いは悪くない。プログラムオート、1/881秒、F3.5、ISO 64。元画像は3264×2448ドットで、掲載用に800×600ドットにそれぞれリサイズ、トリミングした以外の補正はかけていない

撮影サンプル2 強い逆光下でハイライト部は白とびしているものの暗部も完全につぶれているわけではなく、ハイライト部周辺にも極端な色ズレは見られない。ただし、広角のため周辺部の画像は甘くなってしまっている。プログラムオート、1/547秒、F2.7、ISO 100

 撮影画質に関しては、同社ならではの濃い目の発色が特徴的で、やや赤みがかる発色傾向にある。特に夕方などの日差しではホワイトバランスが極端に補正されて青白くなる傾向もあって、仕上がりに受ける印象は微妙なところだ。広角レンズによる描写は周辺においてやや画質が甘くなっているものの、コンパクト機の広角レンズとしては極端な色ズレなどの劣化を比較的抑えているほうだろう。

撮影サンプル3 高感度での撮影。新型画像処理エンジンの搭載によりノイズ低減処理は強化されているが、やはり輝点ノイズを減らすための処理により、被写体の輪郭もかなり丸められてしまう。プログラムオート、1/5秒、F2.7、ISO 640

 普及/入門機クラスの製品ゆえに安っぽさが否めない部分が外装・機能ともにあるのは確かだが、実際のところ発売後まもないにもかかわらず店頭で3万円を切る低価格さなので、それらは納得して購入すべきだろう。低価格機と言っても、3インチ/約23万画素の液晶ディスプレーや顔検出機能を搭載するなど、スペック的に奢っている部分もあり、中でも低価格機にはあまり搭載されない広角28mmからのズームレンズを搭載しているのは貴重な存在だ。

撮影サンプル4 マクロモードで撮影。通常モードでは広角側40cm、望遠側60cmまで、マクロモードでは広角側20cm、望遠側35cmまで近接できる。最短5cmまで近接できる“スーパーマクロモード”も用意されているものの、マクロモード自体はさほど強力でないのがやや物足りないところ。プログラムオート、1/311秒、F2.7、ISO 100

撮影サンプル5 スーパーマクロモードで撮影。通常マクロモードと違ってズーム不可(広角端固定)、フラッシュOFFのみとなるものの、最短5cmまで近接可能となる。プログラムオート、1/1038秒、F2.7、ISO 100



CAMEDIA FE-350 Wideの主なスペック
製品名 CAMEDIA FE-350 Wide
撮像素子 1/2.5インチ有効800万画素CCD
レンズ 光学4倍ズーム、f=4.55~18.2mm(35mmフィルム換算時:28~112mm)、F2.7~5.4
静止画撮影 最高3264×2448ドット
ISO感度 オート、ISO 80/100/200/400/640
動画撮影 640×480ドット、15fps、MotionJPEG圧縮AVI形式
液晶ディスプレー 3インチTFT、約23万画素
記録メディア 内蔵20.5MBフラッシュメモリー&xDピクチャーカード
インターフェース USB、AV出力、DC入力(ACアダプター別売)
電源 専用リチウムイオン充電池(LI-42B)
撮影可能枚数 約170枚
本体サイズ 幅97.7×奥行き26.5×高さ55.7mm
重さ 138g(本体のみ)

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