教育者を支援する「Apple Learning Interchange」を開設
リポート:ムービーによる教育の実践集、「第1回デジタル教材コンテスト」
2008年02月26日 03時58分更新
アップルジャパン(株)は23日、アップルストア銀座店にて「第1回デジタル教材コンテスト」の授賞式を開催した。昨年9月10日から12月31日にわたって応募を受け付けていた本コンテストは、教室で役立つ動画コンテンツや指導案を現場の教職員などから広く募り、アイデアと実践に即した完成度を競うというもの。ここには、教材のアイデアを共有する場を創出するとともに、その制作過程でMacをはじめとした同社製品の活用方法をアップルがバックアップしていくという狙いがある。
応募作品は、長崎大学教育学部の寺嶋浩介准教授、石川県立金沢伏見高校の河岸美穂教諭、石川県かほく私立外日角小学校の小林祐紀講師、関西大学総合情報学部の黒上晴夫教授(入試のため授賞式は欠席)らによる審査を経て、グランプリ1点、準グランプリ1点、優秀賞10点、佳作30点、特別企画賞(Podcast)1点、教育学部特別賞2点が選出された。なお、副賞としてグランプリにはMacBook Pro、準グランプリ/特別企画賞/教育学部特別賞にはMacBook、優秀賞にはiPod touch、佳作にはiPod shuffleが贈られた。
グランプリ
準グランプリ
教育学部特別賞
特別企画賞(Podcast)
パネルディスカッション
また授賞式のあとには、第2部としてグランプリ受賞者の前田康裕教諭、横浜市立大口台小学校の佐藤幸江教諭、アップルジャパン(株)の山元賢治代表取締役によるパネルディスカッションが開催された。コーディネーターは独立行政法人メディア教育開発センターの中川一史氏が務め、事例研究として動画コンテンツを「見て考える」「やってみる」「使ってみる」と活用する前田教諭の授業や、デジタルカメラを使った取材/報告の過程をムービーに収め、児童の自己反省に基づく向上を図る佐藤教諭の授業を紹介。
パネルディスカッションの中で、映像と言葉を行き来するポイントとして、前田教諭は「ムービーは情報量が多いので短いクリップを心がけ、児童のレベルにあった発問と教材が大切」と語り、佐藤教諭は「例えばムービーを見せるときに音声を消してみたりといった、状況をコントロールする教師の立場」を強調した。
アップルは同日、教育者が授業で使えるデジタルコンテンツやデジタル時代の授業のノウハウを共有する場として「Apple Learning Interchange」をオープン。「第1回デジタル教材コンテスト」に入賞した作品を掲載している。なお、「デジタル教材コンテスト」は、今後も継続的に開催していくという。