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「ユーザーはコンテンツに集まる」 ウィキアに聞く「成功するコミュニティー」

2008年02月19日 09時00分更新

文● 板井博史

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人はコンテンツに集まる


 Web 2.0という言葉が流行りだしてから、多くの企業がコミュニティー的なサービスを開始しているが、うまくいかない例も多い。これらの例をどのように見ているのだろうか質問してみた。

 「いまいろいろな企業がコミュニティーやCGMに取り組んでいますが、失敗するところは、結局そのコミュニティーをどうしたいのかが見えてないんだとと思います。目標をハッキリさせてどうしたいというのがあれば、きちんと機能すると思うんです。あとはプロモーション能力というか、ナビゲーション能力ですね。こういう機能がありますよというのを直接アピールできないと、当然ユーザーは離れていくと思うんですよ」

 もちろんそのサービスごとにベストなやり方というのはあるが、ウィキアではコミュニティスタッフが編集者のような役割を果たし、少しずつ内容を充実させようと動いている。

 「場所を作ってそれで終わりというコミュニティサービスが多いと思いますが、私は『人はサービスにではなくコンテンツに集まってくるものだ』と考えているんです」

 Wikipediaも開始当初は記事が増えなかった。日本語版ウィキペディアの記事も1000ページに増えるまで2年がかかった。しかし、記事が揃ってくると、今度は書かれたドキュメントが呼び水となって、あらたな執筆者が増えていく。日本語版ウィキアは本格稼働してまだ1年に満たない。今はまだ黎明期にあるウィキアがこれからどのように展開していくのか、福澤さんの活躍に期待したい。

 「ウィキアには数千のWikiがありますが、その中には今は動いてないものも結構あります。Wikiはつぶれるものという考えをまずなくしたいなと思っています。スパム対策もずっとやっているので、ぜひともユーザーさんに来て欲しいですね。一番のスパム対策は何かというと、ユーザーを増やすことだと思っています。ユーザーを増やすことで、スパム対応していきたいと思います。それが理想型ですね」

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