SAS Institute Japanは、2月6日、CRMスイート「SAS Customer Intelligence」に新コンポーネントを追加したことを発表した。
顧客に最適なタイミングでマーケティング効果を高める
SAS Institute Japanの「SAS Customer Intelligence」は顧客情報を分析し、マーケティング効果を高めるCRMスイート。顧客情報の管理・運営やキャンペーン対象者の選定を行なう「SAS Marketing Automation」と マーケティングキャンペーンの実施規模と対象を最適化する「SAS Marketing Optimization」によって構成されている。
SASのビジネス開発本部 CIビジネス開発部長 高橋昌樹氏は「SAS Customer Intelligenceで顧客データを分析すれば、顧客が欲しいタイミングで商品キャンペーンを行なうといった、投資効果の高いマーケティングを実現できる」とその特徴を述べる。
今回2月6日より、SAS Customer Intelligenceに「SAS Digital Marketing」と「SAS Real-Time Decision Manager」というコンポーネントが新しく追加された。
SAS Digital MarketingはWebやメール、RSSなどの複数のデジタルチャネルを使い、クロスメディアマーケティングを行なうツール。SAS Marketing Automationと組み合わせて、店舗やコールセンターなどのリアルチャネルとデジタルメディアを連動させたマーケティング展開を可能にしている。
また、SAS Real-Time Decision Managerは顧客がある意思決定を起こした際に、店舗やコールセンターなどの現場が瞬時に最適な判断を行なうためのWebベースのツール。たとえば、あるスポーツクラブで顧客が「解約したい」と言ってきた時に、顧客の過去の来店頻度から将来どの程度店舗に貢献してくれるのかを分析し、解約を受理するべきか、会費をひき下げてでもひき留めるのかといった判断を瞬時に実現する。
「SAS Real-Time Decision Managerはデータベース・マーケティングの進化形で、顧客の行動にあわせて、適切なオファーをタイムリーに提示する。現場の社員が瞬時に正しい判断を行なうためにはデータ分析能力に優れたCRMの力が必要になる」(高橋氏)
今回発表されたCRMスイートの購入価格は約1億5000万円から。金融業や流通業、通信業などを主なターゲットに、今後1年間で50の新規顧客獲得を目標としている。