撮像素子は1000万画素クラスに、画像処理も強化
撮像素子は、同社開発のCMOSイメージセンサーで、有効画素数は1010万。撮像面のサイズは横22.2×縦14.8mmのAPS-Cサイズだ。
画素数は同社が昨年8月に発表した「EOS Kiss Digital X」(関連記事)と同じだが、搭載されている画像処理エンジンが、より性能の高い「DIGIC III」に変更されている。撮像素子の読み出しも2チャンネルから4チャンネルに増え、A/D変換も12bit精度から14bit精度になるなど、絵作りを支える屋台骨は、かなり強化された印象だ。
確実な進化を遂げた撮影機能
APS-Cサイズ採用のデジタル一眼の難点のひとつに、ファインダー像の小ささがある。EOS 40Dでは、この点も改良され、倍率0.95倍になっている。これなら、EOS 5Dなど、フルサイズの撮像素子を採用した上位モデルや、35mmフィルムを使用する一眼レフ機と比べても遜色ない。
ようやくといった感があるが、フォーカシングスクリーンの交換も可能になった。スクリーンは方眼付きのほか、明るいレンズ(F2.8以上)使用時にピント合わせがしやすい全面マットのふたつが用意されている。
AFの反応スピードも格段に速くなった印象だ。
AFセンサーの数と位置はEOS 30Dと変わらず、菱形配置の9点測距になっている。ただし、各センサーの性能は上がっており、すべてのAFセンサーが高い精度が得られるクロスタイプセンサーになっている。このうち中央部はF2.8対応、それ以外はF5.6対応だ。中央部の縦横ともにF2.8対応になっているクロスセンサーはハイエンド機を含めて、EOSシリーズでは初めてである。
連写スピードもEOS 30Dの秒間5コマから6.5コマに増えた。連続撮影枚数もJPEG(ラージ/ファイン)で約75枚と倍以上の記録が可能になった。
ISO感度は最大3200相当と変わらないが、「簡単モード」時のオートの動作範囲がEOS 30DのISO 100~400相当からISO 100~800相当へ広がっているため、常用範囲が増えたと想像できる。また撮影モードに関係なくISO感度オートの項目が、追加された点も見逃せない。