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フルオート機能を強化したコンパクトスナップ機

【レビュー】オプティオ M40

2007年09月04日 18時00分更新

文● 行正和義

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18mmという本体は他社のコンパクトデジタルカメラと比べてもかなり薄く、ボディー中央部を絞った形状もあって非常にスリムな印象を受ける。屈曲光学系レンズ採用の機種では確かにこれより薄いモデルはあるものの、沈胴レンズ装備のデジタルカメラとしては破格の薄さだ。単に薄くしただけではなく、グリップに向かって微妙に厚くなっているボディーや、指の滑り止めになっている前面ロゴなど、ホールド性を意識したデザインとなっている。

サンプル1 明暗の大きいシーンのため空は白とびに近い状態だが、暗部がぎりぎり階調が残っている。ハイライトのエッジ周辺にやや着色が見られる。プログラムオート、1/100秒、F3.1、ISO 50。広角側で撮影。元画像は3264×2448ドットで、それぞれ800×600ドットにリサイズおよびトリミングしているほか補正はかけていない

実機を使ってみたところやや動作が遅い印象を受けるところもあり、特に撮影後すぐに電源を切ろうとしたり、MENUボタンなどでモードを切り替えようとした場合に“記録中です”というメッセージが表示された。撮影間隔そのものはAF動作を入れても3秒強と、コンパクト機としては遅いほうではないのだが、特に撮影後のクイックビューを見てからメニューを押して露出補正をかけたいときなどに、ややもどかしい印象がある(電源OFFやMENUボタンなどの操作は先行して入力されており、記録後に電源OFFやメニュー表示になる)。

サンプル2 望遠側ではやや解像感が落ちる印象があるが、コンパクト機のレンズならばやむを得ないところ。プログラムオート、1/250、F5.9、ISO 50。最大望遠で撮影

サンプル3 DigitalSR(手ぶれ防止高感度モード)で撮影。ISO 1000まで自動増感して手ぶれは抑えられるが、やはりノイズはやや大目となった。DigitalSRモード、1/30秒、F3.1、ISO 1000。広角側での撮影

画質に関しては、やや浅い階調やハイライト周辺の着色など、いかにもコンパクト機という印象を受けるものの、光量の足りない場面でも発色は鮮やかで、細部の描写も甘くはならない。感度を上げるとやはりノイズは多くなるが、夕暮れ時程度の明るさがあれば十分手持ちで撮影できるだろう。

サンプル4 マクロは広角側で10cmまで近接可能なほか、5cmまで近接できるスーパーマクロ(広角固定でズームはデジタル)も用意される。マクロモードで撮影、1/100秒、F4.9、ISO 50

サンプル5 フォーカスモードにはAF、マクロ、スーパーマクロ、MFのほかにパンフォーカスモードも用意され、手前から奥までピントがあったような画像が得られる(手前の花は近すぎてレンズの描写範囲を外れている)。AF動作がないこともあってちょっとしたスナップなどに向いている。プログラムオート、1/160秒、F4.9、ISO 50

本機は高画素化と顔認識機能が主な強化点であるため、ひときわ目立つ機能こそないものの、オートピクチャーや距離に応じて自動的にマクロとなる“オートマクロ”、小さいながらも約220枚撮影可能なバッテリー寿命など、フルオートで使って安心できるなどコンパクトデジタルカメラとして、しっかりポイントを押さえていると言えるだろう。


オプティオ M40の主なスペック
製品名 オプティオ M40
撮像素子 1/2.35インチ有効800万(総850万)画素CCD
レンズ 光学3倍ズーム、f=6.3~18.9mm(35mmフィルムカメラ換算時:36~108mm)、F3.1~5.9
静止画撮影 最大3264×2448ドット
ISO感度 オート、ISO 50/100/200/400/800/1600/3200
動画撮影 640×480ドット、30fps、MotionJPEG圧縮AVI形式
液晶ディスプレー 2.5インチTFT、約15万画素
記録メディア 内蔵21.9MBフラッシュメモリー&SDカード(SDHC対応)
インターフェース USB 2.0(Hi-Speed対応)、AV出力、DC入力
電源 専用リチウムイオン充電池(D-LI63)
撮影可能枚数 約220枚
本体サイズ 97.5(W)×18(D)×57.5(H)mm
重さ 115g(本体のみ)/135g(装備重量)


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