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高級ヘッドフォンの定番“ゼンハイ HD 25”最新モデル

【レビュー】Sennheiser『HD 25-1 II』『HD 25-SP II』

2007年08月08日 10時00分更新

文● 折中良樹

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快適さへの心遣い


HD 25-1 IIとHD 25-SP IIの装着感は両者とも、耳にお椀をかぶせるような旧弊な“密閉型ヘッドフォン”とは大きく異なっている。まるで開放型(オープンエアー型)かと思うような軽い装着感なのだ。その割に外部への音漏れは極めて少なく環境ノイズに対する遮音性も高い

一方、装着感の微調整ということに関しては、またしても両者の違いが際立つ。本来ヘッドフォンは付けていることを忘れられるのがベストなのだが、そうしたことへの配慮というか細部の作り込みに関しては、HD 25-1 IIの方が圧倒的に行き届いている。ヘッドアームの角度、ハウジングの向きや位置など、快適に装着するための“ギミック”が随所にちりばめられているのだ。

HD 25-1 IIのヘッドアームは2分割式で、アームを前後に180度まで開くことができる。ヘッドクッションはオプションで交換が可能

HD 25-1 IIのヘッドアームは2分割式で、アームを前後に180度まで開くことができる。ヘッドクッションはオプションで交換が可能

HD 25-1 IIの左耳ハウジングは上下移動だけでなく、前後に180度回転させることができる。左右の耳の位置の微調整はもちろん、片耳だけでのモニターにも対応可能だ。このあたりがDJに人気のポイントだろう

HD 25-1 IIの左耳ハウジングは上下移動だけでなく、前後に180度回転させることができる。左右の耳の位置の微調整はもちろん、片耳だけでのモニターにも対応可能だ。このあたりがDJに人気のポイントだろう

HD 25-1 IIには標準で交換用イヤーパッドが付属している。暑い季節はデフォルトの合皮風のパッドより、予備のベロアパッドの方が快適かもしれない

HD 25-1 IIには標準で交換用イヤーパッドが付属している。暑い季節はデフォルトの合皮風のパッドより、予備のベロアパッドの方が快適かもしれない

HD 25-SP IIの位置合わせは、基本的にハウジングの上下移動のみとなっている。ただし、ハウジング回転角は広く、いくらでもクルクル回せるほどだ。イヤーパッドは交換可能だが、こちらはHD 25-1 IIと違ってオプション(別売り)となる。

HD 25-SP IIで気になるのは、ヘッドクッションがチープな印象を与える点だ。ここは是非、改善していただきたい

HD 25-SP IIで気になるのは、ヘッドクッションがチープな印象を与える点だ。ここは是非、改善していただきたい

HD 25-1 IIのケーブルは1.5mと短かめだが、パソコンや携帯音楽プレーヤーで使うには充分な長さだと言える。ケーブルの交換も可能だし、必要ならば延長ケーブルを併用してもいいだろう。HD 25-SP IIのケーブルは交換不可だが、ケーブル長は3mと長めになっている。

HD 25-1 II(上)はL型ミニプラグ、HD 25-SP II(下)はストレート型のミニプラグを採用している。いずれも金メッキ処理が施され、同じく金メッキ処理されたネジ込み式の標準プラグ(左)が添付されている

HD 25-1 II(上)はL型ミニプラグ、HD 25-SP II(下)はストレート型のミニプラグを採用している。いずれも金メッキ処理が施され、同じく金メッキ処理されたネジ込み式の標準プラグ(左)が添付されている

移動式オーディオルームとしては格安!?

HD 25-1 IIは実売価格で4万円を少し切るくらいだと思われる。ヘッドフォンとしては気軽に買える値段ではないが、高性能スピーカーとリスニングルームを整えることを考えたら安いものだとも言える。サウンドの良さを考えたら、非常に物欲をそそる製品だ。一方のHD 25-SP II(実売価格で2万円弱)は単独では悪くない、というより普通レベル以上の製品なのだが、HD 25-1 IIと比べてしまうとどうしても不利になる。それだけHD 25-1 IIが魅力的だということの証明なのだが。

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