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【レビュー】細かく機能アップさせた防水コンパクトデジタルカメラ

オプティオ W30

2007年04月04日 20時40分更新

文● 行正和義

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普段からの持ち歩きカメラにもマッチ

撮影サンプル1 発色は鮮やかで明るく撮れているが、特に原色の人工物では彩度強調で鮮やかすぎるきらいもある。細部はつぶれがちだがカメラのシャープネス処理でエッジを際立たせているため、輪郭部が微妙に浮いた印象も。プログラムオート、1/125秒、F6.6、ISO64。元画像は3072×2304ドットで、800×600ドットにリサイズおよびトリミングしたほかの画像処理はかけていない

防水・防塵デジタルカメラというと、どうしてもヘビーデューティーな工事現場向けのゴツイ製品を連想しがちだが、スリムに仕上がったW30のボディーは普通のコンパクト機と比べても遜色のないデザインだ。また、コンパクト機の多くが左にレンズが寄ったレイアウトを採用し、特に屈曲光学系を採用するモデルではボディーの左端ぎりぎりにレンズが配置されているものが多いが、本機は中央にレンズがあるため両手で持っても構えやすく、手の指が写り込むことは少ない。この“両手でしっかりと持てる”特徴は、波や流れのある水中撮影などでも大いに有効だろう。スイッチ類は特に大きなサイズではないため、スキーやダイビング用のグローブなどをしたままではやや操作しづらいが、本格的な水中写真用でなくとも、ちょっとした海や川のレジャーに持ち出して、水に入って遊びながらも撮影できるという一般的な用途と考えれば、やむを得ないところだろう。

撮影サンプル2 高彩度の被写体でなければ色味自体はそれほど不自然な印象はなく、細部描写もそれほど悪くない。空を見ると低感度域でもややざらついた部分もあるがノイジーというほどではないだろう。風景モード、1/160秒、F6.6、ISO 64

撮影サンプル3 高感度での撮影。最高感度ではやはりノイズが載ってしまうが、ディテールはそれなりに残っている。夜景モード、1/6秒、F3.3、ISO 3200

撮影サンプル4 ISO 800前後までならかなりノイズは抑えられており、手持ちでの撮影にこだわらなければかなり実用域だ。夜景モード、1.7秒、F3.2、ISO 800

画質に関しては、屈曲光学系採用のコンパクトカメラとしては標準的なところで、高コントラストなシーンでエッジの着色がやや見られた。シャープネス処理や彩度強調は強めでメリハリの効いた鮮やかな画像となっており、若干不自然な色味に写るケースもあるが、日常的に携帯可能なコンパクト機としては十分な画質だろう。

撮影サンプル5 マクロモードで撮影。ノーマルならば40cm~、マクロ時は1cmまで近接できるなどマクロはかなり強力。水中での小動物撮影でも威力を発揮するだろう。マクロモード、プログラムオートで撮影、1/125秒、F3.3、ISO 64

コンシューマーユースの防水・防塵デジタルカメラは、最近各社からいくつかのモデルが発売されている。普段からの持ち歩きから、そのまま海や川、雨天などの環境にも気兼ねせずに持って行けるのはありがたい。さらに言えば、普段からの持ち歩きでも砂やホコリの浸入を気にせず、汚れても水洗いできるのは大きな魅力だ。耐水深度がアップしたことや高感度撮影などの新機能ももちろん、さらに小型・軽量化を進めたメーカーの姿勢には好感が持てる。



オプティオ W30の主なスペック
製品名 オプティオ W30
撮像素子 1/2.5インチ有効710万(総741万)画素CCD
レンズ 光学3倍ズーム、f=6.3~18.9mm(35mmフィルムカメラ換算時:38~114mm)、F3.3~4
静止画撮影 最大3072×2304ドット
ISO感度 オート、ISO 64/100/200/400/800/1600/3200
動画撮影 640×480ドット、15/30fps、MotionJPEG圧縮QuickTime形式
液晶ディスプレー 2.5インチTFT、約11万5000画素
記録メディア 内蔵約21.9MBフラッシュメモリー&SDカード(SDHC対応)
インターフェース USB、AV出力、DC入力
電源 専用リチウムイオン充電池(D-LI63)
撮影可能枚数 静止画:約210枚、動画:約80分
本体サイズ 107.5(W)×23.5(D)×54(H)mm
重さ 140g(本体のみ)/160g(装備重量)


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