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バックアップストレージのシェア10%獲得を目指す NEC次世代ストレージ製品「HYDRAstor」を発表

2007年03月13日 19時36分更新

文● アスキービジネス編集部

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NECは同社のITプラットホーム戦略「REAL IT PLATFORM」に基づいた次世代のストレージ製品「HYDRAstor」を発表した。同製品はグリッド技術を採用し、高い信頼性や拡張性、管理面でのコスト削減が可能になるという。実際の製品発売は2007年中ごろに北米で予定され、その後、日本やアジア/欧州へ展開する。

「非構造化データの増大や、グローバル化にともない不可欠となった24時間365日のシステム無停止運用、内部統制やコンプライアンスなどの企業リスク対策にともなう管理・運用する上での負担の増大など、ストレージには多くの課題が山積みになっている」

 会見の冒頭で登壇したNEC 執行役員常務 丸山好一氏は、現在のストレージシステムが持つ課題をこのように語った。そして、これらを解決するための「現実的な解」を持つ次世代ストレージ製品として「HYDRAstor」を発表した。

NEC 執行役員常務 丸山好一氏

NEC 執行役員常務 丸山好一氏

NEC 執行役員常務 丸山好一氏

 HYDRAstorは性能を拡張するアクセラレータノードと容量を拡張するストレージノードの2種類に分け、それらを個々に増設することで、性能や容量を柔軟に拡張できるグリッド構造となっている。また、従来のような目的別に分離したストレージ構成を、単一のストレージとして構成するシングルストレージプールを採用し、管理や運用の低コスト化を実現。さらにデータの格納や保護、保存運用などをポリシーベースで自動管理する機能を備えている。

 また、ノード追加時に自動的に最適な負荷分散やデータの再配置を実行する自動最適構成技術やデータごとに耐障害レベルを設定し、分散冗長配置機能などを搭載した。さらには重複したデータを検出して容量の効率化を図る重複排除機能によって、「従来のストレージと比較して、データ量を1/10~1/20に圧縮」(NEC コンピュータソフトウェア事業本部 事業本部長 山元正人氏)を実現。これにより「テープストレージ並みのコストながら、ディスク以上の性能を提供できる」(山元氏)という。

NEC コンピュータソフトウェア事業本部 事業本部長 山元正人氏

NEC コンピュータソフトウェア事業本部 事業本部長 山元正人氏

NEC コンピュータソフトウェア事業本部 事業本部長 山元正人氏

 HYDRAstorは当面、ストレージ市場の中で最も大きい成長率が予想されるセカンダリストレージ市場をターゲットとし、丸山氏は「2010年には86億ドルほどの市場になると予想されている。それまでに10%のシェアを目指したい」と目標を掲げた。

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