Windows XPまでは、別途バックアップソフトの導入が必要だった“ドライブ全体のイメージバックアップ”機能が、Windows Vistaでは“バックアップと復元センター”内の機能として、“Windows Complete PC バックアップ”の名前で搭載された。ユーザーが作成したファイルはもちろん、デバイスドライバーやシステムファイルを含むすべての情報を、イメージファイルとしてバックアップできるようになった。
この機能はWindows VistaのBusiness、Enterprise、Ultimateエディションでお使いいただけます。
この機能で作成したバックアップイメージから環境を復旧する際は、VistaのインストールDVDでパソコンを起動し、キーボード等を選択後の画面で、“コンピュータを修復する”を選ぶ、その後HDDの選択後に出る5項目のメニューから、“Windows Complete PC 復元”を選択し、バックアップイメージのファイルを選択する。
しかし、VistaがプレインストールされてインストールDVDが付属しないメーカー製パソコンなどは別の方法になる。起動時にF8キーを押して、起動メニューを表示する。続いて“詳細ブートオプション”メニューから“コンピュータの修復”を選択。ログオン後に“システム回復オプション”の“Windows Complete PC 復元”を実行する。あくまでこの方法は、インストールDVDが付属しないVistaプレインストールパソコンの場合のみである。
Vistaをインストールした後、基本的なアプリケーションの導入が終了した時点でバックアップを取っておけば、仮にOSが不安定になっても、短時間で環境を元に戻せる。数時間がかりの再インストール作業が、数分で済んでしまうメリットは大きい。なおこの復元機能では、あるパソコンでバックアップしたイメージを他のパソコンにコピーしても、復元元の候補として認識されない。つまりパソコン環境の移行には利用できないということだ。

この連載の記事
-
最終回
PC
次世代Windows「Windows 7」は早ければ09年末に登場 -
第99回
PC
8GB以上のメモリーを認識できる64bit Vista -
第98回
PC
Vista Ultimateのみの特典プログラムが用意 -
第97回
PC
Vista SP1ではデスクトップ検索が自由に選べる -
第96回
PC
効果が薄かったReadyBoostが改善された -
第95回
PC
SP1ではIEEE 802.11nなど新ハード・技術をサポート -
第94回
PC
SP1でユーザーアカウント制御(UAC)が改良された -
第93回
PC
リモートデスクトップ接続が高速化された -
第92回
PC
Vista SP1でファイル/フォルダコピーが高速になった -
第91回
PC
暗号化ファイルもバックアップできるように -
第90回
PC
ドライブを指定できるようになったデフラグ - この連載の一覧へ