マイクロソフトは2007年1月30日に発売になるWindows Vistaのセキュリティ機能に関する報道関係者向けの説明会を開催した。この説明会ではセキュリティベンダー5社の代表者も集まり、Vistaに関するセキュリティに関するパートナー各社との連携も強調した。
Vistaは設計段階からセキュリティを重視
「コンピュータのセキュリティが重要視されている。マイクロソフトとして高いセキュリティの製品を提供することはトッププライオリティに位置づけられており、Vistaにおいても同様にセキュリティを重視して開発を進めてきた」
説明会の冒頭でマイクロソフト株式会社 Windows本部 本部長のジェイ・ジェイミソン氏はこのように語った。
同社のセキュリティに関する本格的な取り組みは、Nimdaの大規模感染が起きた翌年の2001年に当時のチーフ・ソフトウェア・アーキテクトであるビル・ゲイツ氏によって、コンピュータの信頼性を取り戻そうという趣旨で提唱された「Trustworthy Computing」に始まるという。同社のセキュリティに対する近年の取り組みとして、OSのセキュリティホールを削減するサービスパックの提供やマルウェア対策ソフト「Windows Defender」の提供などを挙げ、セキュリティを重要視していることを強調。
また、同社ではソフトウェアの開発段階からセキュリティホールを削減することを想定した開発プロセス「セキュリティ開発ライフサイクル」を策定し、Windows VistaはOSとしては開発のゼロ段階からこのプロセスに則って作成された初の製品になるという。
また、コンシューマ・ビジネスのそれぞれの分野におけるVistaのセキュリティ機能が紹介された。
コンシューマにおいては、「Windows Defender」や「Windowsセキュリティセンター」、Internet Explorer7の「フィッシングフィルタ」によってユーザーのセキュリティを向上させ、子供や家族による有害なサイトの閲覧やゲームなどの悪影響を及ぼすと思われるアプリケーションの利用を制限する「保護者による制限機能」などをアピール。
またビジネス分野ではユーザーに必要なときだけ管理者権限を与える「ユーザー・アカウント・コントロール」(UAC)やコンプライアンスへの対応を可能にする「ローカルセキュリティポリシー」、ノートPCなどの盗難時の内部のデータを保護する「BitLocker」などがセキュリティ向上のポイントとして挙げられた。
説明会の後半では、ソースネクスト、トレンドマイクロ、日本エフ・セキュア、日本CA、マカフィーといったセキュリティベンダーに加え、新たなセキュリティソフト「OneCare」を発売したマイクロソフトのオンラインサービス事業部の代表者が登壇。各ベンダーの製品のVistaへの対応状況がアピールされた。
- ■関連サイト
- マイクロソフト
- http://www.microsoft.com/japan/
- ソースネクスト
- http://www.sourcenext.com/
- トレンドマイクロ
- http://www.trendmicro.co.jp/
- 日本エフ・セキュア
- http://www.f-secure.co.jp/
- 日本CA
- http://www.caj.co.jp/
- マカフィー
- http://www.mcafee.com/japan/