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あれも欲しい! これも欲しい! 美環の理想のクルマ探し 第5回

バイク女子・美環、N-VANにバイクを載せて夢の6輪生活を実現!?

2020年06月27日 15時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) モデル●美環(@puritendon) 車両協力●ホンダモーターサイクルジャパン、本田技研工業

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バイク乗りなら一度は憧れる6輪生活

 バイクと自動車の両方を所有する「6輪生活」に憧れるバイク女子の美環さん。時々ストレス解消も含めてバイクでのツーリングを楽しむ彼女によると「知らない土地をバイクで走ると、五感で土地の空気が感じられて、とても楽しいんです。それにクルマだと通り過ぎちゃうような場所でも、バイクなら気付けるし、ふらっと立ち寄りやすい。だからバイクってとても楽しいんです」とバイクの魅力を語ってくれた。

バイク女子の美環さん

 そんなバイク好きの彼女ですが、どこもかしこもバイクかというと案外そうでもない様子。「遠い所だと目的地に着くまでに疲れちゃうんですよね。それに雨の日や寒い日は走りたくないですし、そもそも荷物が限られる。だから目的地付近まではクルマ、そこから先はバイクでツーリングが理想っスね」だそうで、クルマで目的地まで行き、そこから先はバイクでツーリングというのが夢というか理想というか野望なのだとか。それゆえ「買うならバイクが乗るクルマがイイ」とのこと。中でもHondaの軽自動車「N-VAN」は「小さくて運転しやすそう、それにフルフラットになるから車中泊もできますよねっ」とかなり魅力的に映っているご様子。事あるごとに「一度乗ってみたい! バイクを載せてみたい!」と編集部に懇願しておりました。

今回はN-VANのバイク積み込みに挑戦!

 ですが編集部的には「100kgとか200kgもあるバイクを、体重38kg(自称)という小柄な彼女がひとりで載せられるのだろうか? 積車中に転んで事故でもおこしたら、高額修理請求が来るからなぁ」という不安があり、今まで聞こえないフリをしていました。しかし、彼女の熱意に編集部はついに完敗。ホンダモーターサイクルジャパン(2輪部門)と本田技研工業(4輪部門)と2社のご協力のもと、企画がついに実現! 夢の「N-VANにバイクを積車する」を試す機会が実現しました!

N-VANにバイクを積車する前に注意事項

 バイクを載せるのはあくまで自己責任で、とお断りしつつ、さらに二輪や発電機等、燃料で稼働する貨物を積載する場合、その燃料を抜いた状態で積載しなければならない、と法令で義務付けられています。そして言うまでもありませんが、車内でバイクが転倒するなどの事故を防ぐべく、バイクをきちんと固定するなど、安全には十分に配慮してください。

 そして取材にあたり何台かのバイクをお借りして試したのですが、大型車両を積車するとルームミラーにバイクの姿が映り、後方視界の確保が難しいことがわかりました。言うまでもなく後方確認は運転においてとても大切なことです。さらに大型のバイクをN-VANに積車すると、それだけで荷室は満載となり、他の荷物を積むことは難しくなります。ですので安全面や実用面を考えると、積車する場合は小型のバイクに留めておいた方が無難です。

 では、小型バイクとは一体どのようなものでしょうか。「道路交通法施行規則第二十四条(普通二輪免許)」によると……。

「総排気量については〇・一二五リットル以下、定格出力については一・〇〇キロワット以下の原動機を有する普通自動二輪車(以下「小型二輪車」という)に限り運転することができる普通二輪免許(以下「小型限定普通二輪免許」という」

 よって排気量125ccのバイク、いわゆる原付2種を小型バイクと呼ぶのが一般的です。そこで今回は原付1種と原付2種のバイクをN-VANに積み込めるか、というチャレンジになりました。

原付2種をクルマに積むメリット

 原付2種を積車する理由は、安全面や実用性のみならず「高速道路がないと移動できないような遠方地でも原付2種を走らせることができる」というメリットがあります。というのも、原付2種は高速道路を走ることができないのです。「普通のバイクを買って走ればいいのでは?」という話はごもっともなのですが、バイクはボディーサイズによる取り回しがクルマよりも大きいうえに、維持費が複雑に絡むのです。

 まず、このクラスのバイクは燃費がよく、50km/L程度の車種も珍しくありません。つまりガソリン代が中・大型のバイクと比べてオトクです。さらに年間の保険料や税金も250ccクラス以上のバイクに比べて安いのです。たとえば強制保険である自賠責は250ccクラスが年間8650円なのに対して7500円。任意保険に至っては排気量や年齢などの各種条件によりますが、大型が少なくとも数万円単位であるのに対して、125cc以下のバイクは自動車の任意保険にある「ファミリーバイク特約」を利用すれば年額8000円程度まで出費を抑えることができます。さらに250ccまでなら車検も必要ありません。

 それならスクーターに代表される、排気量50ccの原動機付き自転車(原付1種)でもいいのでは? なのですが、こちらは30km/hまでという制限速度と、2車線以上ある大きな交差点では2段階右折をしなければならない、という実用上の制約があります。ですが原付2種では普通のバイクと同じように走行可能。さらに小型ですから取り回しも用意。ゆえに一部の人からは原付2種を「街を走るにもっとも適した乗り物」とも言われています。確かに街中で「ピンクナンバーのスクーター」を見ない日はありません。

原付2種のナンバープレートはピンク色

 バイクを乗るにあたり、最大の懸念事項は駐輪場の少なさです。特に都心部の場合、常に駐車場マップとにらめっこです。ですが美環さんによると「たとえば新宿付近の駐輪場は、小型枠が意外と多いんですよ。普通車の枠は埋まっているのに、小型バイクが止められる枠は空いていたりするんです。それを見る度にイイナぁと思います」なのだとか。つまり普通自働2輪と比べて、原付は駐車場の枠が多いというわけです。

 いいことづくめの原付2種ですが、普通乗用車の免許で乗れる原付1種とは異なり「小型限定普通二輪免許」が必要になります。免許取得というと時間がかかると思われますが、最短の技能教習時間が普通2輪は17時間に対し、小型2輪は10時間(AT限定に至っては8時間)と短く、さらに技能教習における関門の1つ「スラローム」がありません。4輪と異なり2輪教習は9ヵ月以内に卒業しなければなりませんが、10回の技能教習ですから、約1ヵ月に1回、教習所に行けばOKなのです。

 所有・維持しやすく、ちょっとしたお買い物などの街乗りに便利! 知れば知るほど「原付2種は魅力的な乗り物」と思いませんか? 筆者はこの原稿を書きながら「いいかも」と真剣に購入を考えています。

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