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「カタギでも音楽は出来る」 ニコ動・ペンプロさんの決意

2010年04月14日 12時00分更新

文● 盛田諒/ASCII.jp編集部  取材協力● 広田稔

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ニコニコ動画のポップアーティスト、PENGUINS PROJECT「眠り姫」PVより

 ここ一年で急激にブレイクした日本の若手アーティスト(ユニット)のことを、2010年代になぞらえて「テン年代」の作家と呼ぶむきがある。動画サイト「ニコニコ動画」の作曲家、PENGUINS PROJECT(以下、ペンプロ)さんもその一人と呼ばせてほしい。

 テン年代の作家に共通しているのは、90年代からゼロ年代にまたがる暗闇の時代を、それぞれの肌感覚で体験してきたこと。オウム事件やイラク空爆など、進歩や革命、信仰といった「正しさ」がはらむ暴力が暴走する瞬間を目の当たりにしてきたのだ。

 そのとき生まれたのは「カワイイ」「ウケル」と言いながら、自分たちの手で「それぞれの正しさ」を編みだす文化だ。それは「メジャーカルチャーの周辺」としてのインディーズやアングラとはやや毛色の違う「コミュニティ」(自治体)という芸能文化のありかただった。

 才能ある人々は、投稿サイトやコミュニティサイトを中心に、「国民的な作家」ではなく「ムラの職人」的な立場をとり、すぐに形を変えてゆく「小さく美しい芸」を洗練させた。そしてアメリカ生まれのライブメディア「Twitter」「Ustream」をきっかけに、いくつものムラで戦っていた才能が、一挙に顔を出してきたのが現在といえるのではないだろうか。

 話を戻すと、ペンプロさんは1983年生まれの26歳だ。曲の魅力は一見華やかなポップスながらどこか寂しさのあるメロディライン。リフレインを主体としたブリティッシュポップ調の「チョコレート・トレイン」は20万再生を超えるヒット曲となった。

 かつてのポップミュージックにあこがれを抱いたという彼が、その業界で目の当たりにした「闇」とは一体どんなものなのか? そしてその先に見えた「光」は、どこに向かうのか。かつてなくマジメで長ったらしい問いかけを胸に、3時間に及ぶインタビューが始まる。

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