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開発者が語りつくした! 「KORG M01」が出来るまで【前編】

2010年10月02日 12時00分更新

文● 四本淑三

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 年末に発売予定のニンテンドーDS用ソフト「KORG M01」は、往年の大ベストセラーシンセ「KORG M1」「KORG 01/W」の音色を搭載したもの。加えてPC用のDAWソフト並みに使い勝手のいいシーケンサーを持つコンパクトな作曲ツールとして、テストしたミュージシャンの評判もすこぶる良い(関連記事)。

 KORG M01の販売は、ニンテンドーDS用のバーチャルアナログシンセ「KORG DS-10」(Amazon.co.jp)を企画した元AQインタラクティブの岡宮道生さん、同じく元キャビアの佐野信義さんが設立した新会社、株式会社DETUNEが担当。この新会社には、やはりDS-10でサウンドドライバの実装を担当した、プロキオン・スタジオを取りまとめている、光田康典さんも参加している。

KORG M01

 同時にコルグ側からも、DS-10の時とほぼ同じスタッフが開発に参加している。さぞや最初から高回転で盛り上がった開発かと思いきや、意外とそうでもなかったようだ。そして、あるブレークスルーから急激にテンションが上がっていく。

 前後編2回に渡るインタビューの初回は、そんな「KORG M01」についての企画意図からスタートする。

対談参加メンバー

岡宮道生 株式会社DETUNE 代表取締役社長佐野信義 株式会社DETUNE 開発本部長
佐藤隆弘 株式会社コルグ 商品企画室室長金森与明 株式会社コルグ 開発部 (KORG M01ではサウンド・デザインを担当)井上和士 株式会社コルグ 開発部(KORG M01ではシンセサイザー・プログラミングを担当)

「曲作り」と言われてピンと来ず

―― 「KORG M01」企画の言いだしっぺは?

岡宮 我々ですね。ちょうどKORG DS-10が出た直後くらいに、次に何をやろうかという話を佐野としていたんです。いくつかアイディアは出ていたんですけど、DS-10は音作りが中心じゃないですか。でもユーザーさんの声を聞くと「もっと曲作りがしたい、曲作りから入りたい」という人もいたんですね。

佐野 珍しくシラフで話をしていたんですけどね。

アイディアは岡宮さんから出たものだった

―― それは珍しい。

岡宮 そうそう。会社の会議室で。それで「そういうのどうかなあ?」という話をしていたら、最初、佐野は全然ピンと来ていなくて。

佐野 もう全然盛り上がらなくて。「えー、曲作りですか、はいはいはい。どこそこのアレ的なものですかー?」みたいな、ぼやーっとした話が続いていたんですよ。

岡宮 ホワイトボードにも何も書き出さずにね。

佐野 で、ふと「M1がもしDSに入ったら?」っていうアイディアが降りてきて。

岡宮 そこから盛り上がってきたんですね。僕もM1は使っていたんです。佐野もM1に関しては、思い入れがあったので。

―― それでコルグさんに打診したわけですか。

岡宮 はい。「面白そうですね」的なお話は頂いたんですが、こっちは社内で通したりとか、全体の予算を組んだりとか……。

アイデアが出たときはまだ前社・AQインタラクティブに在籍していた

―― ああ、まだその頃はDETUNE社ではないわけですよね。

岡宮 そうです、前の会社ですね。それで色々と揉んでいたんですけど、なかなか会社の承認を取るのが難しくて。それで前の会社を辞めて、独立しようかという時に、お蔵入りになっていたM1をやりたいということで、改めてコルグさんにお話したんです。

―― じゃあ、しばらくは放ったらかしに?

岡宮 ある程度見積りのようなお話はさせていただいていたんですが、実際に開発が始まったのは、つい最近のことです。

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