古式ゆかしき銀行の夜間バッチがGitHub CopilotとAzureで生まれ変わる
ラスボスCOBOLを倒すために、7チームはなにを選択し、なにを捨てたのか?
2026年09月11日 07時00分更新
いよいよ3回目を迎えたAIモダナイゼーションのハッカソン「GitHub Copilot Quest Lv3」。今回のテーマはレガシーシステムの代名詞とも言えるCOBOL。古式ゆかしいCOBOL製の銀行夜間バッチは、GitHub CopilotとMicrosoft Azureでどのように生まれ変わるのか? コメンテーターを務めたASCII編集部の大谷イビサがイベントの見どころと感想をお送りする。
ついにラスボスCOBOLの登場! コパクエは3回目でシリーズ最大の見せ場に
アスキーと日本マイクロソフトが仕掛ける「GitHub Copilot Quest:Hack the Legacy」は、GitHub Copilotを用いてレガシーシステムをモダナイズするAIハッカソン。当日の午前中にお題が発表され、参加チームごとに試行錯誤した後、夕方から各社の成果発表と動画収録が行なわれるという流れだ。まずはGitHub Copilot Questの経緯をおさらいしておこう。
昨年末に開催された初回のGitHub Copilot Questは、20年以上前のJava EE(J2EE)と.NET Frameworkの2つを選択し、モダナイズするというお題だった(関連記事:日本で一番レガシーシステムと対峙してきた5社がGitHub Copilotと出会うインパクト)。参加社はNECソリューションイノベータ、NTTデータグループ、野村総合研究所、日立製作所、富士通の5社。若手チームが未知の言語・技術に対して、GitHub Copilotをフル活用し、楽しみながらレガシーマイグレーションに挑戦していたのが印象的だった。
今年の3月に開催された2回目のGitHub Copilot Quest Lv2も、四半世紀前のJavaアプリケーションのモダナイズがお題だった。ただし、Lv2ということで難易度も上がっており、レガシーアプリケーションの悪癖とも言える酷いコードが意図的に用意されていた。7社に増えた参加社は、単にモダナイズを進めるだけではなく、これら品質の悪いコードに対してどのように対応するかも考えなければいけなかったわけだ(関連記事:GitHub Copilotはレガシー脱却の救世主になるか 精鋭7社による「1日限定」のモダナイ・チャレンジ再び)。
そして、6月に開催されたGitHub Copilot Quest Lv3では、いよいよレガシーシステムの代名詞とも言えるCOBOLのモダナイゼーションがテーマとなった。60年以上の歴史を持ち、今なお多くの基幹システムを支える続けるCOBOL。最新のGitHub CopilotとCOBOLを知らない若手の叡智を持って、果たしてCOBOLのモダナイゼーションは実現できたのか? まさに「ラスボス」とも言えるCOBOLとの対決で、GitHub Copilot Questはシリーズ最大の見せ場を迎えることになる。
「これは私とみなさんとの戦いです」
今回もハッカソンに用いるアプリケーションは、Microsoft Sr Technical Specialist, Software Global Black Beltの柳原伸也氏が担当した。ハッカソンではこのアプリケーションをGitHub Copilotでモダナイゼーションし、Azure上にデプロイするまでが課題。「前回、前々回以上に力を入れて作ってきました。以前もお話ししましたが、これは私とみなさんとの戦いです」と柳原氏の鼻息は荒い。
同氏がGitHub Copilotを駆使して開発したのは、LinuxとGnu COBOLによる銀行勘定系バッチシステムのアプリケーション。銀行の夜間バッチ処理をシミュレートするもので、1日分の取引ファイルを受け取り、検証、ソート、記帳、利息計算、帳簿出力までを処理する。サブシステムは全部で22、レイヤーも5層+1層に及ぶハッカソン用のサンプルとは思えない重厚長大なシステムだ。
このCOBOLアプリケーションのモダナイズに、NECソリューションイノベータ、富士通、日立製作所、野村総合研究所、NTTデータグループ、日本アイ・ビー・エム システムズ エンジニアリング、BIPROGY(以上、登壇順)の7チームが挑んだ。
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