ASCII Power Review 第321回
ハッセルブラッド搭載の頂上カメラ・スマホ「OPPO Find X9 Ultra」実写レビュー=プロが本気で徹底撮影しました!!
2026年07月22日 00時01分更新
OPPOがハッセルブラッドと共同開発したカメラを搭載したスマホ「OPPO Find X9 Ultra」を発売した。
年配のカメラマニアにとってハッセルブラッドといえば、ライカやローライなどと並ぶ憧れの舶来カメラメーカー。そのハッセルブラッドのカメラと聞けば気にならずにいられない。OPPOから試用機を借りたので、カメラ性能をいろいろと試してみた。
外観の基本デザインもハッセル
オレンジ色のシャッターボタンがいい
今回試用したボディーカラー「ツンドラアンバー」の見た目はハッセルブラッドの中判デジカメ「Xシリーズ」を彷彿とさせ、製品ロゴを横向きに記すあたりもスマホというよりはカメラに近いデザインだ。
側面から見ると他の高性能カメラ搭載スマホと同様にレンズ部の厚みが目立つ。レンズ部の周りはローレット加工がされているが、これはデザイン的なもので回転するなどの機能はない。
側面にはオレンジ色のシャッターボタンがあり、これもXシリーズ」を意識したデザインだろう。物理ボタンではなく感圧式のような操作感で、押すとシャッターになり、左右になぞるとズーム操作、長押しでは動画もしくは連写の撮影が可能だ。
肝心のカメラだが搭載しているのは4台だ。
★2億画素・広角カメラ
撮像素子サイズ1/1.12インチ、焦点距離23mm(35mm換算以下略、実焦点距離は7.7mm)相当、絞りF1.5。
★2億画素・光学3倍ポートレートカメラ
撮像素子サイズ1/1.28インチ、焦点距離70mm相当(実焦点距離20.1mm)、絞りF2.2。
★5000万画素・超広角カメラ
撮像素子サイズ1/1.95インチ、14mm相当(実焦点距離2.6 mm)、絞りF2。
★5000万画素・光学10倍超望遠カメラ
撮像素子サイズ1/2.75インチ、230mm相当(実焦点距離34 .8 mm)、F3.5。
他に色を調整するマルチスペクトルカメラと5000万画素25mm相当のインカメラを内蔵する。
なおカメラマニア的に光学〇倍とあれば普通はズームのことだと思ってしまうが、スマホの場合は広角カメラ23mm相当に対して焦点距離の倍数を指すことが多く、本機も搭載レンズはすべて単焦点レンズ。この辺りの表記は、そろそろカメラ側に寄り添ってほしいところ。
ズームの動作としては一般的なスマホカメラと同じで、4つのレンズの中間焦点距離はデジタルズームになり、14mmの超広角から最大で2760mm相当の超望遠までシームレスに撮影することができる。
シャープ感はもちろん
鮮やかな発色や階調再現がお見事
画質は画面全域で整っていて像の乱れや歪みは目立たず、細部も驚くほど精細だ。デジタルズームも望遠側690mm相当までは、ほとんど画質劣化を感じさせない。
手ブレ補正も強力で、こちらも690mm程度なら画面のブレも補正され安定して撮影することができた。
画角の違いは以下のとおり。解像度標準(1200万画素相当)で撮影。焦点距離はExifの数値を記載している。以下、実写データはすべてクリックすると実物大で表示となる。
実際に街中を撮り歩いた写真を見ても、シャープ感はもちろん鮮やかな発色や明暗差の階調再現がお見事だ。
ただこの高画質は画像補正によるものだと思われるが、そのせいか稀に画像が不自然に乱れることがあった。おそらくバグのようなものだろうから、今後のファームアップでの改良を期待したい。
解像度は設定で標準と高解像度を選ぶことができる。
標準は一律約1200万画素相当(細かいが広角カメラは4080×3064ドットで他の3つは4096×3072ドットと微妙に異なる)で記録される。
高解像度は最高で2800万画素もしくは2600万画素(広角カメラは6120×4596ドットで他の3つは5888×4416ドット)で記録されるようだが、デジタルズームやフィルター、夜景で感度が上がるなどシーンによっては1200万画素相当に限定されることがある。
初期設定では高解像度が選択されているが当然データサイズも大きくなるので、普段使いなら標準のほうがいいだろう。
それ以上の高解像度で撮影したい場合は撮影モードを「Hasselblad高解像度」に変更すれば5000万画素相当で撮れる(またしても細かいが、広角カメラは8160×6128ドットで他の3つは8192×6144ドット)。
さらに広角カメラと光学3倍ポートレートカメラでは2億画素相当(広角では12256×16320ドットで光学3倍ポートレートカメラは12288×16384ドット)で記録することができる。
スマホカメラでは定番の「ポートレート」モードはボケ具合がF値で表され、F1.4からF16まで設定することができる。画角は23mmから230mm相当の範囲でデジタルズームも使用できるが、起動すると光学3倍ポートレートカメラに設定されることから、やはりボケを楽しむならこのカメラがオススメということだろうか。
撮影モードを「マスター」にするとマニュアル露出が可能で、ISO感度は広角カメラではISO12800、他の3つはISO3200まで設定することができる。
高感度の画質もノイズレスで解像感にも優れ、まるで画像ソフトのAIノイズ除去のような写り。スマホ単体でPCと同等の画像処理がおこなわれていることには驚かされる。
とはいえ暗所を通常の「写真」モードと「マスター」で撮り比べて見ると、微妙に絵作りが違うこともあり、通常の撮影モードのほうがキレイ・・・無理してマニュアルで撮影するよりもスマホに任せたほうが無難かもしれない。
広角カメラの「写真」と「マスター」ISO12800の比較。「写真」のほうは感度がISO3200に留まり、周辺光量や暗部が補正されている。「マスター」もISO12800で撮影したとは思えないほどノイズが無く解像感も保持されている。
また「マスター」ではRAWでの記録もできるが、JPGEとの同時記録はできない(もしかしたら設定があるかもしれないが、見つけられなかった)。使い勝手を考えると、こちらも無理してRAWで撮るよりJPEG撮りっぱなしで楽しむのが正解だろう。
ユニークな撮影機能としては、かつてハッセルブラッドが発売していたパノラマカメラをイメージした「XPan」モードがある。
7872×2912ドット(超広角カメラの場合)の横長写真を撮影することができ、撮影時の画面にはレンジファインダーを連想されるフレームが表示される。さらにシャッターを切ると一瞬ネガ画像が表示されてから記録するというギミックが面白い。
カメラキットのケースにはズームレバー搭載
超望遠レンズは300mm相当に
アクセサリーではシャッターボタンやズームレバーを備えたケースやフィルターなどを装着できるリング、テレコンバーターレンズがセットになった「OPPO Find X9 Ultra Hasselblad Earth Explorer Kit」が発売されている。
テレコンバーター×1
Explorer Case×1
レンズフード×1
レンズキャップ(前後)×2
テレコンバーター用アダプターリング×1
フィルター用アダプターリング×1
レンズブラケット×1
装飾リング×1
ケースにはシャッターボタンとズームレバーを備える。シャッターボタンは物理ボタンで、半押ししてから合焦するまでワンテンポ待たされるが、そのぶんピントは正確に合っている気がする。レバーはズーム専用でカスタマイズは不可。
本体とはBluetoothで接続。ケースのバッテリーは本体とは別に充電する必要がある。なお本体と接続中は常にケースのLEDランプが点灯したままになる。この状態で約8時間放置してみるとケースのバッテリーは約8%減っていた。省エネ重視なら撮影しないときは一旦接続を解除しておくのも手だ。
それぞれ1380mm相当までデジタルズームをした写真の比較。テレコンのほうがブレは目立つ。もしかした画像処理がまだテレコンに最適化されていない可能性もある。実用的には手軽さの面でも光学10倍望遠カメラに軍配が上がるが、ガジェット好きなら欲しくなるアイテムだ。
アクセサリー類はキット販売のみだが、できれば個別販売にしてほしいところだ。
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