ASCII Power Review 第320回
キーボードは有線と無線の2種類から選択可能です
「Snapdragon X2」搭載で最強化したタブレット型PC=マイクロソフト「Surface Pro 13」12 世代 実機レビュー
2026年07月13日 01時00分更新
Surfaceシリーズは、Windowsを開発するマイクロソフト自身が手がけるタブレット&ノートPCである。未来を先取りしたWindows PCのリファレンスモデルと位置付けられる存在だ。
そのなかでも、タブレット型Windows PCの代表格と言えるのがSurface Proシリーズである。現行モデルでは一部の法人向けモデルを除き、基本的にQualcommのSnapdragon、つまりArm系プロセッサーが採用されている。
これは、マイクロソフト自身が、省電力性に優れたArm系プロセッサーこそ今後のWindows PCにおけるスタンダードになると考えている証左だ。とはいえ、Arm系プロセッサーを搭載したWindows PCが、現時点でどの程度のパフォーマンスを発揮できるのか。また、従来のx86系アプリケーションがどの程度動作するのか、不安を感じている方もいるだろう。
今回は、Arm系プロセッサーを搭載した最新の「Surface Pro 13インチ(第12世代)」の試用機をMicrosoftから借りたので、いつもどおりx86系アプリケーションを中心にベンチマークを実施している。
もちろん、少し前までは動作自体が難しいと思われていた3Dゲーム系ベンチマークについても、そのまま検証した。今回の結果をご覧いただければ、本製品が皆さんのPCワークにおいて実用的に利用できるのかどうか、判断する材料になるはずだ。
現在のSurfaceの基本はSnapdragon搭載
法人向けにはCore Ultra シリーズ3も
新しく発売となった「Surface Pro 13インチ(第12世代)」はOSに「Windows 11 Home」、プロセッサーに「Snapdragon X2 Plus」(10コア)/「Snapdragon X2 Elite」(12コア)を採用。メモリーは16/ 24/ 32/ 64GB(LPDDR5x)、ストレージは256/ 512GB/ 1TB(PCIe Gen4 x4接続)を搭載している。
ディスプレーは、13インチで2880×1920ドット、267ppi、3:2、120Hz、HDR対応で、液晶では最大600ニト、OLEDでは900ニトの2種類が用意されている。
プロセッサー、メモリー、ストレージ、ディスプレー、カラーで差別化されており、直販サイトではボディーカラーを含めると18通りのモデルから選択可能で価格は27万8330円から65万9780円となる。これらのモデルにはすべて「Microsoft 365 Personal (24 か月版) / Office Home & Business 2024 オプション付」がセットとなっている。
ほかのスペックは基本的に共通。インターフェースはUSB4(データ転送、充電、DisplayPort 1.4a)×2、Surface Connect(充電、Surface ドック用端子)を用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 7、Bluetooth 5.4をサポートしている。3.5mmコンボジャックは非搭載なので、イヤフォンはType-C端子かBluetooth経由で接続することになる。
カメラは1440p超広角フロントカメラ(F2.2、3840×2160ドット、Windows Hello顔認証対応)と10MPリアカメラ(F2.0、4064×2286ドット)を装備。オーディオ機能はボイスフォーカス機能Dual Studioマイク、Dolby Atmos搭載2Wステレオスピーカーを搭載している。
本体サイズは287×209×9.3mm、重量は895g。バッテリーの設計容量は51.48Whで、実機のフル充電容量は53.98Whだった。バッテリー駆動時間は、ビデオ再生時で最大15.5時間、ウェブ閲覧時で最大11.5時間と謳われている。
なお、法人向け「Microsoft Surface Pro 13インチ」には、Core Ultra 5プロセッサー(シリーズ3)搭載モデルが用意されている。従来アプリケーションとの互換性を最重要視するのであれば、法人向けモデルの購入を検討することをオススメする。
SSDの換装が可能なのは魅力
キーボードはワイヤレスか有線か悩ましい
iPadなど他社製タブレットに対するSurface Pro 13の大きなアドバンテージのひとつが、SSDを換装できることだ。長期間使っていくうちにストレージ容量が不足したとしても、ユーザー自身で大容量SSDへ交換できる。
マイクロソフトは純正オプションとして256GB(直販価格2万774円)、512GB(直販価格3万4742円)、1TB(直販価格7万473円)のSSDを販売している。また、CrucialなどからはSurface対応を謳う互換SSDも販売されている。実売価格は1TBが3万8000円前後、2TBが6万1000円前後だ。
そのため、あえて容量の少ない低価格モデルを購入し、あとから大容量SSDへ換装するという選択肢もある。ただし、換装作業中にSSDやスロットを破損した場合は保証対象外となり、有償修理となる可能性がある。SSD換装は自己責任で行なう作業であることに留意してほしい。
本製品のキーボード「Surface Pro 13 インチ フレックス キーボード スリム ペン付き」(直販価格8万80円)は高価だ。しかし、「Surface スリム ペン (2nd エディション)」が付属するうえ、本体に装着した状態での利用だけでなく、取り外した状態でのワイヤレス利用にも対応しているというメリットがある。
ワイヤレス接続に対応するため、キーボード本体には充電式バッテリーが内蔵されている。長期間使用すれば、バッテリーの劣化は避けられない。
将来的なバッテリー劣化を気にするのであれば、あえてキーボード本体にバッテリーを搭載しない「Surface Pro 13 インチ キーボード スリム ペン付き」(直販価格4万5320円)や、「Surface Pro 13 インチ キーボード」(直販価格2万4090円)を選ぶというのもひとつの選択肢だ。
カメラの画質は、タブレットPCの内蔵カメラとしては申しぶんない。1440p超広角フロントカメラと10MPリアカメラが搭載されているが、どちらも室内光下で明るく、低ノイズで撮影できる。リアカメラについてはやや色が濃く記録されているように見えるが、大きく色が転んでいるわけではないので、編集ソフトで自然に調整できる範囲だ。
フロントカメラは、部屋の壁面まで広く収められるほど広い画角を備えているのに、目立った周辺の歪曲は抑えられている。ソフトウェア処理でうまく補正しているのだろう。あえて弱点を指摘するなら、周辺部にわずかにノイズが見られることぐらいだ。
これだけの画質を備えているのであれば、フロントカメラはビデオ会議や配信に十分活用できるし、リアカメラはコンテンツ制作や書類作成時の素材キャプチャーに素早く使えると言える。
プロセッサーの性能はやや抑えめ
3Dゲームを実用的に動かせるパワーを発揮
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