ASCII Power Review 第316回
ディスプレーもキーボードも選べます
PCIe Gen5でSSDは10GB/s超えの爆速だ=「Core Ultra シリーズ3」で勝色もありのフラッグシップノート「VAIO SX14-R」実機レビュー
2026年05月09日 00時01分更新
VAIOのフラッグシップノートで初のCopilot+PC「VAIO SX14-R」が5月22日に発売となる。
本シリーズはインテルの最新プロセッサー「Core Ultra シリーズ3」を搭載。ディープエメラルド、アーバンブロンズ、ファインブラック、ブライトシルバー、ファインレッドの5色に加え、同社のコーポレートカラーの「勝色」と、「ALL BLACK EDITION」を用意する。
このふたつの特別カラーモデルのみ最上位の「Core Ultra X7 358H」を選択可能で、VAIOならではのピークパワーを長時間引き出すチューニングが施されている。
VAIOから試用機を借りたので、同社初のCopilot+PCの魅力に迫っていこう。
「Core Ultra X7 358H」を選択できるのは
勝色特別仕様とALL BLACK EDITIONだけ
「VAIO SX14-R」にはカスタマイズモデルとして下記の4モデルが用意されている。全モデルについて触れると長くなりすぎるので、今回は試用したトップモデルの「勝色特別仕様」について解説していこう。
・「VAIO SX14-R カスタマイズモデル」:26万9500円~
・「VAIO SX14-R ファインレッド」:26万9500円~
・「VAIO SX14-R | 勝色特別仕様」:31万3500円~
・「VAIO SX14-R | ALL BLACK EDITION」:30万8000円~
勝色特別仕様はOSに「Windows 11 Home」/「Windows 11 Pro」、プロセッサーには、
・「Core Ultra 7 356H」
16コア[4P+8E+4LPE]、16スレッド、4.7GHz、25W[15~80W]、Intel Graphics、NPU:50TOPS
・「Core Ultra X7 358H」
16コア[4P+8E+4LPE]、16スレッド、4.8GHz、25W[15~80W]、Intel Arc B390 GPU、NPU:50TOPS
を採用。
メモリーは16GB/32GB/64GB(LPDDR5X)、ストレージは第4世代が256GB、第5世代が512GB/1TB/2TBをラインナップしている。
ディスプレーは14型ワイド液晶(16:10)で、
・WUXGA
(1920×1200ドット、アンチグレア)
・WQXGA
(2560×1600ドット、グレア、タッチ&ペン対応)
・WQXGA
(2560×1600ドット、アンチグレア、タッチ対応、ペン非対応)
の3種類を用意。
ディスプレー上部にはプライバシーシャッター付きの920万画素ウェブカメラ(Windows Hello顔認証対応)を内蔵。また電源ボタンは指紋認証センサー一体型だ。
インターフェースは、Thunderbolt 4(USB4、USB Power Delivery、DisplayPort 2.1)×2、USB 3.0 Type-A(5Gbps、内ひとつは給電機能付き)×2、HDMI、有線LAN(1000BASE-T)、3.5mmコンボジャックを用意。ワイヤレス通信は標準でWi-Fi 7、Bluetooth 5.4をサポート。さらにオプションで、4Gまたは5G対応無線WAN(nanoSIM+eSIM)を追加可能だ。
本体サイズは312.0×226.4×13.9~18.9mm、重量は標準バッテリー選択時に999~1189g、大容量バッテリー選択時に1067~1257gだ。
バッテリー駆動時間は標準バッテリーで動画再生時最大15時間/アイドル時最大27時間、大容量バッテリーで動画再生時最大20.5時間/アイドル時最大37時間と謳われている(選択するディスプレーによって変化する)。
ちなみに「VAIO SX14-R」のなかで最上位の「Core Ultra X7 358H」を選択できるのは、前述のとおり勝色特別仕様とALL BLACK EDITIONだけ。ボディーカラーだけでなく、パフォーマンスもスペシャルなモデルというわけだ。
右側面に3.5mmコンボジャック、USB 3.0 Type-A、HDMI、有線LAN、Thunderbolt 4、左側面にThunderbolt 4、USB Type-A×1、セキュリティーロックスロットを用意
ディスプレー選びは解像度とタッチ&ペン対応で悩む
「隠し刻印」キーボードとは?
本製品の購入を検討するにあたって最も悩ましいのがディスプレーだ。解像度はWUXGA(1920×1200ドット)とWQXGA(2560×1600ドット)、表面処理はグレアとアンチグレア、そしてタッチ&ペン非対応、タッチ対応、タッチ&ペン対応を組みわせた、3種類のディスプレーがラインナップされている。
試用機には14型WUXGA液晶(1920×1200ドット、アンチグレア)が搭載されていたが、解像度、発色、視野角については十分に高い品質である。となるとあとはタッチ対応、ペン対応をどのように考えるかだ。
さまざまな用途に活用できるという点ではタッチ&ペン対応が魅力的だが、その場合、画面の表面処理がグレアとなる。またディスプレーを360度回転し、タブレット的に利用できるわけではないので、イラストを自由に描けるほどペンの操作性がよいわけではない。
さらに、タッチ&ペン対応とタッチのみ対応には1万1000円の価格差があるし、別途デジタイザーペン(8800円)を購入する必要があるのだ。
もし本格的にイラストを描くのであれば別途タブレット端末を用意するほうが合理的だ。本製品では、タッチのみ対応モデルが最も使い勝手がよいと思う。
キーピッチは約19mm、キーストロークは約1.5mmを確保しており、キーボードとタッチパッドのクリック感は良好だ。試用機には「隠し刻印」仕様のキーボードが搭載されているが、個人的な好みからは少し外れる。かな文字表記がなければ十分にスマートに見えるため、それよりも全記号を常時識別できるほうが、実用上の使い勝手は優れていると考えるからだ。
とは言え、バックライトを有効にしていれば、キーを押した瞬間に刻印が点灯して視認可能になる。使用頻度の低い記号についても、Shiftキーを一度押せば配置を確認できるため、実用上困ることはないだろう。
プライバシーシャッター付きのウェブカメラは、RGBカメラとIR(赤外線)カメラにそれぞれ専用のレンズとセンサーを用意した独立タイプを採用している。
実際に撮影した画像を確認すると、室内灯下でも明るく、自然な発色で記録されている。暗部のノイズも抑えられており、背景にある棚の奥の小物まで鮮明に描写されていた。
ビデオ会議はもちろん、簡易的なライブ配信などの用途にも十分活用できるクオリティーだ。
3D性能は「X」が圧倒
ストレージはPCIe Gen5 x4で10GB/s
バッテリー持続時間は24時間超え
最後にパフォーマンスをチェックする。今回は比較対象機種として、
・「Core Ultra 7 366H」搭載
「VAIO SX14(366H)」
・「Core Ultra X9 388H」搭載
「ASUS Zenbook DUO」
・「Core Ultra 7 355」搭載
「Lenovo Yoga Slim 7i Ultra Gen 11 Aura Edition」
を使用している。
まずCPU性能については、「CINEBENCH 2024」のCPU(Multi Core)は952pts、CPU(Single Core)は116pts、「CINEBENCH 2026」のCPU(Multiple Threads)は3917pts、CPU(Single Thread)は478ptsを記録した。
同じVAIOの「VAIO SX14(366H)」のスコアをわずかに上回っており、コア数、スレッド数は同じでも、動作クロックの差が順当に表れた結果だ。
「CINEBENCH 2024」のCPU(Multi Core)は952pts、CPU(Single Core)は116pts、「CINEBENCH 2026」のCPU(Multiple Threads)は3917pts、CPU(Single Thread)は478pts
3Dグラフィックス性能については、「3DMark」のPort Royalは3863、Time Spyは6944、Fire Strikeは12700、Wild Lifeは39304だった。
「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレ ベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)のスコアは14406(とても快適)、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(標準品質、1920×1080ドット、フルスクリーン)のスコアは7124(快適)を記録した。
内蔵GPUとして、Core Ultra X7 358Hは「Intel Arc B390GPU」、Core Ultra 7 366Hは「Intel Graphics」を搭載している。
「VAIO SX14(358H)」は「VAIO SX14(366H)」に対して、平均で212%相当のスコアを叩き出している。3Dゲーム、クリエイティブ系アプリを利用する機会が多いのであれば、Core Ultra X7 358H搭載機を選ぶべきだ。
「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレ ベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)のスコアは14406(とても快適)。「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(標準品質、1920×1080ドット、フルスクリーン)のスコアは7124(快適)。
ストレージはPCIe Gen5 x4接続SSD「SAMSUNG MZVLC2T0HBLD-00B07」を搭載しており、「CrystalDiskMark 9」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は14235MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は13503MB/sを記録した。
これは過去にレビューしたノートPCのなかでも、最上位クラスのスコアである。扱うデータが巨大であるほど、この圧倒的な転送速度を誇るPCIe Gen5 x4接続SSDの恩恵を強く実感できるはずだ。
ストレージはPCIe Gen5 x4接続SSD「SAMSUNG MZVLC2T0HBLD-00B07」を搭載。「CrystalDiskMark 9」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は14235MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は13503MB/s
AI処理能力については、「UL Procyon」のAI Computer Vision Benchmark(NPU)のfloat16は1073、Integerは2022を記録した。こちらについてはほぼ横並びだ。
バッテリー駆動時間については、ディスプレー輝度、ボリュームともに40%に設定し、バッテリー残量100%から開始してYouTube動画を連続再生したところ、バッテリー残量が80%に減るまで4時間55分15秒動作した。
単純計算では、0%まで使い切る場合に約24時間36分15秒動作することになる。これほどのスタミナがあれば、ACアダプターやモバイルバッテリーを持ち歩かなくても、外出先で1日フル活用できる性能を備えている。
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