MSI「MAG B850 TOMAHAWK MAX WIFI II」レビュー

最新の漆黒B850マザーボードは64MB BIOS搭載で将来のCPU換装も安心!AM5を長く使ってコスト削減したい人に魅力あるリフレッシュモデルを紹介

文●石川ひさよし 編集●三宅/ASCII

提供: エムエスアイコンピュータージャパン

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ビデオカードもM.2もPCIe 5.0対応。最大4基ものM.2が搭載可能

 あらためてMAG B850 TOMAHAWK MAX WIFI IIのスペックを紹介しよう。チップセットはAMD B850だ。AMD AM5向けチップセットは上位から順にAMD X870E/870、B850がある。AMD B850とAMD X870は、ゲームで重要な性能という点ではほぼ同じ。性能的に差が出るとすればM.2スロットだろう。PCIe 5.0まで対応しているかPCIe 4.0止まりなのか、それぞれ対応SSDを搭載した時に転送速度の違いで快適さも変わってくる。ほか、大きな違いと言えば拡張性、あるいは利用可能なPCI Expressレーン数で、ここが拡張スロットの数(レーン)や、M.2スロットの数(レーン)、USB4のような高速インターフェースの実装で変わってくる。まあ、予算を度外視するなら上位チップセットのほうがよいとして、現実的にAMD B850チップセットで、あるいはマザーボード側の設計の工夫でうまくニーズを満たせるならば、それでよいのではないだろうか。拡張性にフォーカスしてMAG B850 TOMAHAWK MAX WIFI IIを見ていこう。

 MAG B850 TOMAHAWK MAX WIFI IIの拡張スロットは3基。上から順にPCI Express 5.0 x16、PCI Express 3.0 x1(x16形状)、PCI Express 4.0 x4(x16形状)となっている。

 また、M.2スロットは4基で、PCI Express 5.0 x4×2基、PCI Express 4.0 x2、PCI Express 4.0 x4となる。AMD B850でも拡張スロット、M.2ともPCI Express 5.0対応スロットを備え、最新世代のビデオカード、M.2 SSDの性能を引き出せる。

拡張スロットは3基、M.2スロットは4基備える

 AMD B850とX870の違いのひとつが取り扱えるPCI Expressレーン数。AMD B850のほうが少ない。そのため、MAG B850 TOMAHAWK MAX WIFI IIでは1つだけ制限がある。3番目(最下段)拡張スロットと、3番目M.2スロットは帯域を共有しているため、3番目M.2スロットを利用する場合、3番目拡張スロットがx2の速度になるというものだ。ただ、片方を使うことでもう片方が使えなくなるわけではなく、拡張スロット1本の速度に制限がつくだけだ。拡張スロットを使う機会自体が減った現状、それよりも使う機会が多いだろうM.2スロット側に制限がなければ大した問題ではないだろう。

 なお、PCI Express x16スロットには「EZ PCIE RELEASE」が採用されている。ビデオカードは確実なロックが重要で、一方で外す際にロック機構に指が届かない、ムリに引き抜いて壊してしまうといった恐れもある。EZ PCIE RELEASEは、メモリスロット下に設けられたボタンでロック/リリースを切り換え可能な仕組みだ。ボタンを押すと拡張スロット末端のロック機構が動き、合わせてボタン横の窓内のマークもロック/リリースで切り換わる。組み立て前にEZ PCIE RELEASEボタンを押して、その動きを確認しておくとよいだろう。使い方を覚えておけば、ビデオカードを取り外す際もスムーズに進められるはずだ。

ビデオカード用x16スロットのロック/リリースを少し離れた開けた場所から行える「EZ PCIE RELEASE」。分かりやすいように矢印の箇所を見てほしい

違いがわかるだろうか、鍵のアイコンのロックが外れている

 M.2スロットでは、まず必ず使うだろう1番目スロットに「EZ M.2 Shield Frozr II」、「EZ M.2 Clip II」が採用されている。前者はヒートシンクのこと。片側(マザーボードの後部寄り)の端にはラッチがあり、このラッチを押すとヒートシンクのロックが外れて取り外せるようになる。M.2 SSDの装着時は、EZ M.2 Clip IIで固定する。メッキの丸いポッチだ。通常はネジで留めるM.2 SSDの切り欠きに、EZ M.2 Clip IIがピッタリ噛み合う仕組み。M.2 SSDの装着がツールレスで可能だ。

ポッチでM.2 SSDを固定する「EZ M.2 Clip II」

SSDを付けたところ

M.2ヒートシンク

最上段はラッチでロック/リリースできる「EZ M.2 Shield Frozr II」仕様

 なお、ほか3つのM.2スロットは、ヒートシンクこそネジ固定だが、SSDの固定部分は1世代古いEZ M.2 Clipが採用されている。こちらはクリップをクルッと回してSSDを固定する方法。ヒートシンクの着脱はまだ通常のドライバーだが、M.2の固定ネジは精密ドライバー。前者はともかく、後者は持ち合わせていない方も多いだろうから、これを使わなくて済むのはラクだ。

M.2 #2~#4は黒い樹脂パーツをクルッと回してM.2 SSDを固定する「EZ M.2 Clip」

 次にメモリ。4スロットでDDR5-8400〜4800をサポートしている。CUDIMMもサポート。OCではAMD EXPOをサポートする。そして最大容量は256GBとされている。ここも十分なスペックだ。そして、メモリの固定は両端ともラッチになっている。片側ラッチレスのモデルも増えた中、確実な装着という点では両ラッチのほうが安心感がある。しっかり挿し込めればラッチが正しく立つからだ。

今回、メモリはKINGSTONの「FURY RENEGADE DDR5 RGB 32GB」を使用している

 そしてバックパネルとオンボードのヘッダーピン。USBはフロントUSBとしてUSB 3.2 Gen2x2 Type-Cヘッダーを搭載。ほかUSB 3.2 Gen2が5ポート、USB 3.2 Gen1が5ポート、USB 2.0が計8ポート利用可能だ。LANはさらに強力。オンボードで5GbE、ワイヤレスもWi-Fi 7を搭載している。

豊富な端子を備えるバックパネル。とくにUSB 3.2 Gen 2がType-AとType-Cを合わせて5ポート、5GbEやWi-Fi 7といった高速インターフェースが充実

 USBについては、フロントパネル用として20Gbps対応のUSB 3.2 Gen2x2 Type-Cヘッダーを備えている。利用には対応ケースが必要ではあるが、前面から高速なデータ転送を行えるのは当分実用的だろう。また、ネットワークが有線は現行メインストリームのひとつ上、Wi-Fiは最新。Wi-Fiはともかく有線で10GbEがメインストリームまで来るのはよほどの技術革新がなければ当分先のこと。当面の間安泰だ。

Wi-Fi 7アンテナ端子は挿すだけの「EZ ANTENNA」仕様

5GbE LANチップはRealtekのRTL8126を採用

 また、Wi-Fiアンテナは挿すだけ端子の「EZ ANTENNA」(回して締める必要がない)を採用しているほか、アンテナ台座はマグネットが埋め込まれていて(PCケース外装など)スチール面に貼り付け固定できる。

アンテナ台座はマグネット付きでスチール部に貼り付け固定可能

そのほか、ブート時のハードウェアチェックを可視化するEZ Debug LEDなども搭載

 ここ数年、マザーボードの組み立てやすさ、オプションの使い勝手のよさは大きく向上している。今このタイミングで組むにも、次世代CPUのリリースタイミングで組むにも、MAG B850 TOMAHAWK MAX WIFI IIはよい選択肢である。

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