このページの本文へ

フロンティア組織に共通する“4つのフレームワーク”とは

“Copilot Cowork”と“3つのIQ”で人らしい仕事に専念 Microsoft AI Tourで語られたAI活用の勘所

2026年03月30日 10時00分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

人の代わりに業務をこなす“Copilot Cowork”の実力は?

 基調講演では、架空のフロンティア組織「Zava(ザバ)」が新製品をローンチするというシナリオのもと、各部門のユーザーがAIエージェントと協働する様子を、デモを交えて披露した。

 まず登場したのは、日々の業務フローの中で自然にAIを活用できる「Copilot Cowork」である。これは、AnthropicのClaude CoworkをベースとしたAIエージェント機能であり、これまでのMicrosoft 365 Copilotが文章作成や情報整理などを支援するアシスタントだったのに対し、Copilot Coworkはさまざまな業務を自律的に遂行できる点が特徴だ。現在、研究プレビュー中で、今後Microsoft 365 Copilotに統合されていく。

 デモでは、新製品ローンチを準備するマーケティング責任者が、Copilot Coworkに、「会議の設定」「市場調査のビジネス計画書への反映」「経営層向けのピッチ資料の作成」といった複雑な複数タスクを依頼。Copilot Coworkは、これらのタスクを分解して具体的なステップを提示し、バックグラウンドで作業を進めていく。マーケティング責任者は、自身のタスクに集中しつつ、ポップアップで共有される進捗を適宜確認すれば良い。タスクが進行中でも追加の依頼を投げることも可能だ。

Copilot Coworkで複数タスクを指示

タスクを分解してチェックリストを提示

 出来上がったビジネス計画書のドラフトは、Wordに組み込まれたCopilotと一緒に仕上げていく。「先ほど受け取ったメールに基づいてアップデートして」といった曖昧な指示でも、CopilotがWork IQによって該当メールを見つけ出し、必要な情報を追記してくれる。ピッチ資料も、PowerPointのCopilotが、経営層が一目見て分かるようなデザインにブラッシュアップした。

ポップアップで進捗を共有

PowerPointのスライドをブラッシュアップ

 続いては、財務担当者のデモだ。新製品に対する投資が妥当かを、ExcelのCopilotと共に分析する。Copilotは、タスクに応じてAIモデルを選択でき(デモではClaude)、プロンプトとしてファイル名の一部を入力するだけで、Work IQが先回りをして適切な資料を提案してくれる。結果、簡単な指示だけで分析のためのダッシュボードが生成され、さらにCopilotが参照するデータの機密性に応じてセキュリティラベルが自動更新される様子も紹介された。

参照した情報からセキュリティラベルを動的変更

Copilotが生成したダッシュボード

あらゆる現場で始まる“エージェントとの協働”とそれを制御する“オブザーバビリティ”

 サプライチェーン担当者のデモでは「Copilot Studio」が取り上げられた。同ツールでは、任せたい業務の内容を記述するだけでカスタムエージェントが作成でき、さらに、AIモデルやエージェントが動き出すトリガー、連携するツールやサービスなども指定できる。

 今回は、経営層からのメールをトリガーに、サプライヤー選定や生産スケジュールを盛り込んだ「リリース計画書」を自動作成するエージェントが紹介された。Foundry IQと連動することで、組織の規定に則っているかを自動チェックできる仕組みも実装されている。

Copilot Studioで業務に合わせたカスタムエージェントを作成

 開発現場のデモでは、「GitHub Copilot」との協働が披露された。キックオフミーティングに参加できなかった開発者は、「GitHub Copilot CLI」とWork IQを接続して、議事録からタスクを抽出し、そこから要件定義を生成してもらう。その情報はGitHub Issuesに登録され、「GitHub Copilot Coding Agent」を割り当てることで、コードを一行も書かずに実装までを完結できる。

 こうして作られたのが、Tシャツのデザインをサポートするエージェントが組み込まれたWebサイトだ。このエージェントはFoundry IQによって、Tシャツの価格や送料といったナレッジを参照しながら、顧客サポートまで請け負う。

CLIで議事録を取得して、要件定義を生成

Tシャツデザインのヘルプエージェントを構築

 さらに、このエージェントが不正アクセスやジェイルブレイクなどの攻撃を受けると、Agent 365で検知・通知される。Agent 365では、社内のエージェントの利用状況を把握できるほか、エージェントマップの機能でどのようなエージェントや外部サービスと接続しているかを可視化できる。

Agent 365のダッシュボード

エージェントマップ

カテゴリートップへ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

アクセスランキング

  1. 1位

    ビジネス

    最大5つのプロジェクトをひとつの“ガントチャート”に Backlogに俯瞰が捗る新機能

  2. 2位

    ITトピック

    IT技術者の4割が「5年後のスキル陳腐化」に危機感/働くシニアは多いが「長く働きやすい」環境ではない日本/トークンコストの成果証明は難しい、ほか

  3. 3位

    TECH

    二酸化炭素を資源に変える新触媒、新しい合金を電気で合成

  4. 4位

    デジタル

    ヤマハ、RTX1300の「ひかり電話アダプターモード」を解説する無料ウェビナーを10月15日に開催

  5. 5位

    クラウド

    NTTドコビジが「GPUaaS」提供へ 1分単位で利用でき、ハイブリッド構成も可能

  6. 6位

    データセンター

    AIデータセンターの「電力・冷却課題」打破へ シュナイダーが営業・設計・現場を直結する新組織立ち上げ

  7. 7位

    TECH

    「PC調達はもはや経営層が考えるべき課題」 “侵入前提”時代に問われるエンドポイントの真価

  8. 8位

    sponsored

    スマホで「誤差数センチ」の高精度測量! レフィクシア「LRTK」が現場を変える

  9. 9位

    デジタル

    クリーニング屋が人手不足を“人手以外で”解決 一度は手放したkintoneを復活させ、AIで販管費を半減するまで

  10. 10位

    ソフトウェア・仮想化

    Microsoft IQとは? AIエージェントが必要とする理由は? マイクロソフトの担当幹部が解説

集計期間:
2026年09月26日~2026年10月02日
  • 角川アスキー総合研究所