先端テックニュースまとめ読み from MITテクノロジーレビュー 第372回
AIエージェントが勝手にブログで個人攻撃/ポケGOの300億枚画像が配送ロボを導く
2026年03月16日 10時30分更新
世界最先端のテクノロジー情報をお届けするグローバルメディア「MITテクノロジーレビュー」から、ビジネスに役立つ注目のテック企業の最新動向、イノベーションにつながる最新の研究内容をピックアップして紹介します。
AIエージェントが勝手にブログで個人攻撃、「野放し」に歯止めなく
オープンソース管理者がAIエージェントの参加を拒否した翌朝、AIは彼の経歴を独自に調査し、中傷記事を書いていた。明示的な指示はなく、AIが自ら判断したとみられる。研究者たちはこうした事態を予測していたが、AIエージェントを追跡・規制するインフラは今も存在しない。これは始まりに過ぎないのか。
ポケGOの300億枚画像が配送ロボを導く——「世界モデル」への別解
「ピカチュウを現実世界で走り回らせることと、ロボットを安全に移動させることは同じ問題だ」——ナイアンティック・スペーシャルCEOのこの言葉が、同社の事業転換を端的に表している。ポケモンGOで集めた300億枚の都市画像を転用し、GPSが届かない密集市街地でも機能する配送ロボット向け測位技術を開発。世界モデル競争に、意外な強者が現れた。
サイの角に放射性物質、「世界4位」の犯罪ビジネス密猟密輸に挑むテクノロジー
年間200億ドル規模、薬物・武器・人身売買に次ぐ「世界4位の犯罪ビジネス」——それが野生動物の密猟・密輸だ。だが、サイの角への放射性物質埋め込みからAIによる海洋監視まで、新世代のテクノロジーが保護活動家たちの武器になりつつある。
オープンAIと米政府の契約、AIによる「国民監視」は合法か?
オープンAIは国防総省と、AIを「すべての合法的目的」に使用できる契約を締結した。だが「合法」の範囲があいまいなままでは、AIによる米国民の大規模監視に道を開く可能性がある。法律がAIの能力にまだ追いついていない今、何が許され、何が許されないのか。
米バッテリー業界に「冬の時代」、ユニコーン企業も競売か
かつて10億ドル超の企業価値を誇ったバッテリー新興企業・24Mテクノロジーズが、事業を停止し資産を競売にかけると報じられた。米バッテリー業界では「堅実な案件」でさえ崩壊が相次いでいる。EVブームを支えたはずの革新への熱気は、どこへ消えたのか。
導入支援に中古Mac販売、中国でOpenClaw副業起業ラッシュ
AIエージェント「OpenClaw」が中国で爆発的ブームとなっている。導入支援サービスで月7000件の注文をさばく即席起業家から、OpenClaw専用の中古Mac販売業者まで、草の根ビジネスが次々と生まれ、中国当局がセキュリティリスクを警告するが、熱気は止まらない。
管理者なし「分散型取引所」巨額マネロン疑惑で露呈した理想に潜む欺瞞
「管理者不在」を謳う分散型取引所のTHORChainが、北朝鮮ハッカーによる12億ドル相当の盗難資金移動の温床となった。だが問題はそれだけではない。同じプラットフォームでは管理者キーが密かに存在し、ユーザー約2億ドルの出金が一方的に凍結されていた。誰も責任を負わないシステムは、本当に成立するのか。
受精なしに胚を作る科学者、ジェイコブ・ハンナが問う生命の境界
イスラエルの科学者ジェイコブ・ハンナは、精子も卵子も受精も使わず、幹細胞だけから人間の胚に酷似した構造体を作り出した。「意識がなければ人格はない」という論理は、生命の境界をどこに引くのか。

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