ACE→Sunoで豪華にアレンジ
ただし、ACE-Stepで生成できる曲は、テクノ系は比較的得意に感じられる一方、学習データの影響なのか、安めのシンセサイザー的な印象の音しか作れない傾向があり、使いどころは考える必要があります。例えば、オーケストラの楽曲で、映画の戦闘シーンのような曲のプロンプトをChatGPTと設計して、その曲を作成させると以下のような音になりました。全体的に音楽AIはオーケストラサウンドが苦手なのですが、ACE-Stepもその傾向は変わらないようです。
△ACE-Stepで生成した映画の戦闘シーンの曲
そこで筆者としては、音楽生成サービスのSunoと組み合わせて使うのが良さそうだと感じています。
Sunoは現在2025年9月にリリースされた「v5 Pro Beta」が最新のモデルとして提供されており、半年あまりの間大きなアップデートがされませんでした。大手レコード会社との権利面での交渉が進められているとの報道はあるものの、正式な動きがまだ発表されていません。そのため、新モデルのアップデートが足踏みしている状態だと推測されます。
共同創業者マイキー・シュルマン氏が明らかにしたところによると、Sunoは200万人の有料会員を抱え、年間売上は3億ドルにも達しているとのことです。SunoはProプランが月額1200円で500曲を作曲でき、Premierプランだと月額3600円で、より高度なStudio機能を使うことができます。
一方で、v5 Pro Betaは音楽制作の素人の筆者にとっては、手に余るほどの性能に達しているとも感じます。筆者はかなりのSunoのヘビーユーザーで、何十曲も自分のためだけに曲を生成して聴くのが日常になっています。しかし、音楽への知識への不足から、プロンプトの設計はそれなりにハードルが高く、生成結果をうまくコントロールできないと感じています。そのため、自分で作った曲にマンネリ感を感じていました。Sunoで出てくる曲が、あまりにも完成度が高く、どうすれば自分が聞きたい曲になってくれるのかがよくわからないのです。
ACE-Stepは、チープな音であるものの、荒削りながらもはっきりしたメロディとして出てくることが多いのです。これを利用してはどうかと考えました。生成も時間がかからずに、コストもかからず、次々に曲を作れるので、その中で最も気に入った曲を選んで、Sunoに持ち込むという「素材」として扱う方法です。
実際に、先ほどの「ガラスの街」をSunoに取り込み、同じ生成プロンプトを使ってカバー生成してみました。ベースの音がリッチになり、かなり豪華な曲になっていることがわかります。
△「ガラスの街」のSunoカバー版のサビの部分。前半がテクノ風で、後半がボサノバ風
もう一曲別の曲です。前半がAce-Stepで、後半がその曲のSunoカバー版です。メロディラインがくっきりして、非常に広がりのあるパワーのある曲になっており、とても気に入っていて、最近のヘビーローテーションで聴いている曲の一つになっています。
映画サントラ曲も、Sunoでカバーすると、特徴的なメロディがうまく吸収され、聞きやすい曲になっています。
△Ace-StepからSunoカバー版
△映画サントラのSunoカバー版
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