連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第222回
市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 2月14日~2月20日
“VMwareショック”余波、IaaSベンダー撤退も/本音は「拒否したい」時間外の業務連絡/IT部門のデータメンテ疲れの声、ほか
2026年02月24日 08時00分更新
本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。
今回(2026年2月14日~2月20日)は、AI/データ活用のための「データメンテナンス業務」にかかる工数と人件費、好調ながら“VMwareショック”も影を落とす国内IaaS/PaaS市場の動向、日本の半導体産業に対する今後の期待と課題、勤務時間外の業務連絡の実態と「つながらない権利」についてのデータを紹介します。
[情シス][データ管理] 増加するデータメンテナンス業務、IT部門の足かせに(Sansan、2月12日)
・データメンテナンス業務にかかる人件費は「1社あたり年間3.9億円相当」
・IT部門のデータメンテナンス業務が「この1年で増加した」が約半数
・4人に3人が、データメンテ業務で「本来注力したい業務に時間を割けない」
従業員100人以上の企業を対象に、IT部門におけるデータメンテナンス作業(社内データの整備や確認、ツール間のデータ連携、社内データへの問い合わせ対応など)の工数を調べた。IT部門担当者の50.7%が「2025年の1年間でデータメンテナンス業務の量が増えた」と回答。具体的に増えた業務としては「生成AI関連の社内ガイドラインの策定・更新」(36.0%)が最多。また4人に3人(75.2%)が、データメンテナンス業務に時間をとられることで「本来注力したい業務に時間を割けない」と回答している。
⇒ 企業のデータ活用が盛り上がる中でデータメンテナンス業務が増加しており、企業IT部門の足かせになっているとの調査結果。同業務に費やされている工数に基づいて、1社あたりの平均コスト(人件費)は「年間3.9億円」相当に及ぶと試算しています。
[IaaS][PaaS] Broadcom/VMwareの VMwareのライセンス変更で、国内IaaS市場はこれから構造変化へ(アイ・ティ・アール、2月19日)
・国内IaaS/PaaS市場、2024年度の売上金額は約19%増。25年度も同等の成長へ
・上位3ベンダー(AWS、Microsoft、Google)はすべて20%超の高い成長
・今後はBroadcom/VMwareの方針変更で「市場撤退」「売上減少」の事業者も
国内IaaS/PaaS市場が好調だ。2024年度の売上金額は前年度比18.7%増の1兆8551億8000万円となった。引き続き2025年度も17.6%増を見込み、2024~2029年度の年平均成長率(CAGR)は14.6%と予測している。2024年度のIaaS市場では、仮想化基盤(VMware)のライセンス費用値上げ、エネルギー価格高騰などを背景にサービス利用料が改定され、これが市場規模拡大につながった。一方、PaaS市場は、DX推進、AI活用ニーズの高まりなどを背景に伸びている。
⇒ なお、IaaS市場では今後、VMwareを買収したBroadcomによるパートナー制度の大幅な変更が影響し、サービス事業者の市場撤退、サービス変更にともなう売上減少なども予想されるとのこと。これに伴って、ユーザーが他の事業者に移行する動きも見込まれます。“VMwareショック”はまだ続いているようです。

この連載の記事
-
第221回
ITトピック
「アプリ内製化/市民開発ニーズ」をつかんだChatGPT/地政学的緊張で「クラウド国内回帰」進む/AIによる生産性向上は「見せかけ」だけ?、ほか -
第220回
ITトピック
生成AIの時短効果は平均17%/ITエンジニア給与水準、日本はG7最下位/職場の義理チョコ、本音は「参加したくない」が8割超、ほか -
第219回
ITトピック
AIの的外れな回答も“キャラクター”なら許せる?/AIデータセンター急増、電力容量が1年間で2倍に/AI時代の求職者の悩み、ほか -
第218回
ITトピック
労働時間の規制緩和検討を6割が好評価、ただし…/フリーランス2.5万人調査「生成AIは重大脅威」が9割/クラウドゲームが急成長へ、ほか -
第217回
ITトピック
“幻滅期”のAI、それでも支出額は大きな伸び/レガシーIT最大の課題は「データ連携」/「AI格差」の実態調査、ほか -
第216回
ITトピック
データ活用で「全社が十分な成果」は3%未満/SFAはAIエージェント機能が市場成長を牽引/民需も増加の防災システム市場、ほか -
第215回
ITトピック
2026年のテック業界はどうなる? 「今年の動向予測」まとめ《AIとクラウド編》 -
第215回
ITトピック
2026年のテック業界はどうなる? 「今年の動向予測」まとめ《サイバーセキュリティ編》 -
第215回
ITトピック
2026年のテック業界はどうなる? 「今年の動向予測」まとめ《“AI共生時代”の人材・組織編》 -
第214回
ITトピック
セキュリティ人材の課題は人手不足ではなく「スキル不足」/生成AIのRAG導入が進まない背景/日本で強いインフレ悲観、ほか - この連載の一覧へ











