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ウイングアーク1stの新「MotionBoard」で進める業務改善

ヤンマー建機が生産計画の策定スピードを半分以下に Excelから生成AI搭載ダッシュボードへ移行

2026年02月24日 09時00分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp

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 ヤンマー建機は、ウイングアーク1stの生成AIを搭載したデータ活用プラットフォーム「MotionBoard」を導入し、生産計画の策定時間を50%以上削減した。ウイングアーク1stが2026年2月20日に発表している。

 現在、ヤンマー建機は、生成AIによるDX推進の一環として、生産計画業務の標準化を進めている。これは、設備や人員などのリソースを最適に割り当て、製造現場の稼働効率を最大化する重要な業務のひとつだ。

 一方で、計画策定のプロセスは複雑の一途をたどっていたという。約7000種にもおよぶ製品仕様と製造ラインの負荷を考慮する必要があり、さらには、生産効率を維持しながら製品仕様の変更にも対応できる柔軟性も求められていた。こうした計画策定はExcelでシミュレーションされていたが、長年の経験と知識が不可欠で、熟練者でも毎日5~6時間以上の作業時間を要していたという。

従来のExcelでの生産計画。型式や仕様、機体の色などに色付けを行い、手作業で順番を入れ替え、計画を策定していた。

 こうした属人化を解消すべく、MotionBoardの最新版を導入。生成AIとの対話によりダッシュボードやチャートが生成される「AIウィジェット」機能を利用して生産計画のダッシュボードを作成している。シミュレーションの自動化やドラッグ&ドロップによる直感的な並べ替えも可能になり、BIツールの枠を超えた“業務アプリケーション”として活用されているという。

 その結果、日々5~6時間かかっていた生産計画の策定時間は半分以下に短縮された。

ExcelをMotionBoardでアプリ化した生産計画

 また、ダッシュボードの作成時には、基本的な生産工程に加え、オプション情報や生産制約もプロンプトとして入力するほか、生成AIの回答に対して担当者が気づいた点を付け加えている。これにより、従来は言語化しにくかった微細なナレッジも蓄積されるようになったという。

 ヤンマー建機の経営戦略部 イノベーション推進部 田中重信氏は、「生成AIには完璧を求めておらず、6~7割程度の正答率に対して、残り3〜4割を人間が手直しする、といった進め方を基本方針として定めています。それでも大半の作業は自動化されるとともに、残りの作業も操作性の改善によって大幅に効率化されているので、MotionBoard 活用の効果は大きいと考えています」とコメントする。

 今後、MotionBoardによる生産計画策定の仕組みを海外工場に展開することも検討中だ。

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