世界最大テックイベント「CES 2026」現地レポート 第17回
GeForce RTX 50 SUPERシリーズは……発表なし
画質向上&フレームレート6倍のDLSS 4.5にG-SYNC Pulsarディスプレーの発売など、NVIDIAのCES 2026発表まとめ
2026年01月06日 14時30分更新
DLSS MFGに6xモードが実装される
GeForce RTX 50シリーズ専用機能であるDLSS MFGの強化に話題を移す。そもそもDLSS MFGとは、連続する2フレームの間に最大3フレームを挿入することで、理屈上はネイティブレンダリングの4倍のフレームレートにブーストするという機能だ(これを「MFG 4x」と表記する)。従来のDLSS FG(Frame Generation)やAMDのFSR FG、インテルのXeSS-FGは1フレーム挿入でフレームレート2倍が限度なのだから、MFG 4xは相当なブーストになる。
今回のDLSS 4.5では、MFGで挿入できるフレーム数が最大5フレームに増える「MFG 6x」モードが追加される。つまり、ネイティブレンダリングの6倍のフレームレートが狙えるというわけだ。この機能は第2世代トランスフォーマーモデルに加え、フレームペーシングを含めたフレーム生成処理全体の改善によって実装されたという。インテルもXeSS 3でMFGを実装し、GeForceと同じ4xモード実装に到達するだけに、ライバルに対する機能的優位性をアピールしてきたという感じだろうか。
そして、DLSS 4.5では「ダイナミックMFG」にも対応する。目標となるフレームレートより劣る場合は動的にMFGの倍率を上げ、目標フレームレートに到達できるなら倍率を下げて画質を優先する機能だ。フレームレートがディスプレーのリフレッシュレートを上回るシーンと下回るシーンが混在するような場合に、ダイナミックMFGを利用することでリフレッシュレートをフルに活かせるようになる。ムダなフレームを生成しないので電力消費も抑制できるだろう。
このダイナミックMFGはありそうでなかった機能だが、挿入されるフレームが変わるとなれば、当然後段に控えるフレームペーシングの処理とも連動させなくてはならなくなる。安定した表示(これに関してNVIDIAはいつも強いこだわりを見せる)を得るためにはあれこれ試行錯誤があったのだろうと推察される。
ダイナミックMFGは目標フレームレート(Target FPS)の設定とセットにして運用する。シーンが重くなり目標より下回ればマルチフレーム生成の倍率が最大6xまで上がり、シーンが軽くなり素のフレームレートが上がればMFGの倍率が4xや3xに下がるということになる
GeForce RTX 5080を用い、「Black Myth: Wukong」を4K&パストレーシングで描画した時の例。DLSS MFG 4x(左)では184fps、6x(右)では246fpsと相応にフレームレートが向上している。E-Eシステムレイテンシーは4xでは47msだが、6xでは53msに増加している(ほぼ同じ時もある)ため、6xは若干の入力遅延を犠牲にしてフレームレートを稼いでいると言うこともできる
ダイナミックMFG(明るい緑)とMFG 6x(暗い緑)のフレームレートを比較したもの。ダイナミックMFGは目標フレームレート(この図では240fps)に到達したら倍率が下がるため、元の描画負荷が軽めなゲーム(右2つ)では、MFG 6xとダイナミックMFGの差がとても大きくなる。逆に「Alan Wake 2」のような超重量級ゲームでは差が縮まる
DLSS MFG 6xは重いゲームを高フレームレートでプレイしたい人にはうれしい機能だが、素のフレームレートが30fpsのところをMFG 6xで180fpsにしてもプレイに耐えるようになるとは考えにくい。DLSS 4.5のダイナミックMFGやMFG 6xは、GeForce RTX 5050+144Hzディスプレーのような環境というよりも、GeForce RTX 5080+240Hz以上のディスプレーのようにある程度パワーがある環境においてQOLをアップさせる機能と考えたほうがよいだろう。
そんなDLSS MFG 6xやダイナミックMFGの解禁時期は2026年春とのことなので、もうしばらくの辛抱だ。現時点におけるDLSS MFG対応ゲームは250本以上あり、これらのゲームではNVIDIA AppからオーバーライドすることでMFG 6xやダイナミックMFGを利用できるようになるはずだ。

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