このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

みやさとけいすけの工具探検隊 第110回

軍手の強度はステンレスの2倍

簡単に“強靭な手”を手に入れる!Panasonicの「ストロングンテ」を試してみた

2025年12月15日 18時00分更新

文● 宮里圭介 編集●こーのス/ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 ということで、どのくらい頼れる存在なのか実験です。比較対象として、普通の軍手、セリア(100円ショップ)で売っていたガラス繊維を使った防刃手袋も用意。これとストロングンテ デイリーユースの、合計3つで試してみました。なお、中には小さく切った段ボールにラップを巻いたものを入れ、手袋が平らになるようにしています。なお、ラップを巻いたのは、中まで刃が届いているかを確認するためです。

5×10cmくらいのサイズに切った白い段ボールにラップを巻いて入れました

 まずは、軽めのジャブとして、コピー用紙を切る時の力の入れ具合で切ってみましょう。切るというよりも、軽く表面を引っかくような感じに近いです。

 さすがにこれで切れる手袋はなく、どれもほぼ無傷。軍手だけは少し繊維が切れたのか、わずかに跡が残った感じがありましたが、指で少しこすったらわからなくなりました。

 続いて、工作用紙や段ボールを切るくらいの力加減で切ってみたところ、軍手は簡単に穴が開いてしまいました。しかし、セリアの防刃手袋やストロングンテ デイリーユースは持ちこたえ、中の段ボールに凹みこそありましたが、ラップは切れていませんでした。

軍手は穴が開いていますが、防刃手袋とストロングンテ デイリーユースはセーフ

 最後、今度はすべての手袋を完全に切る気満々で、かなりの力を入れて試しました。立ち上がって体重をそこそこかけて切る感じで、例えるなら、1mmのポリプロピレン板が切れるくらいです。

 さすがにここまで力をかけると、軍手は無力で惨敗。セリアの防刃手袋も、切り裂かれてしまいました。しかし、ストロングンテ デイリーユースは違います。切りはじめ部分こそ穴が開いていますが、その後横にスライドさせた部分はほぼ無傷。切れていません。

防刃手袋が切れるほど力を入れても、ストロングンテ デイリーユースは小さな穴が開いただけでした

 耐切創手袋は刃が滑って当たるようなシーンには強いですが、1点に力が集中する尖ったものによる突き刺しには弱いです。切りはじめに穴が開いているのは、この突き刺しによるものと考えられます。思いがけず、こういった特性も確認できる結果となりました。

 最初は単純に「タングステン繊維カッコいい」という理由で選んだストロングンテ デイリーユースですが、思っていた以上に耐切創性能が高くて驚きました。これで耐切創レベルDですから、より安全性を高めたいなら、さらに上のEやFとなるプロユースを選ぶのもアリでしょう。

●刃物や鋭利な材料を扱う時は必ず着けたい

 軍手は、繊維は切れてもダメージを軽減することで刃を届かなくするという、身を挺して保護するといった感じです。これに対して耐切創手袋は、繊維が切れないことで刃を通さないという、鎖帷子的な保護といえるでしょう。

 手を挟んだり叩いてしまうという圧迫系のダメージからは守れませんし、突き刺しには弱いという弱点はあります。しかし、不意に手を切ってしまうといったケガは、耐切創手袋をしていればかなりの確率で防げます。刃物を扱う作業には、廉価なものでもいいので耐切創手袋を着けるようにしたいですね。

●お気に入りポイント●

・タングステン繊維で強い

・5サイズ×3色とラインアップが豊富

・手袋をしたままスマホが使える!

■関連サイト

■Amazon.co.jpで購入

この記事を書いた人──宮里圭介

 PC系全般を扱うフリーランスライター。リムーバブルメディアの収集に凝っている。工作が好きだが、最近あまり時間が取れないのが悩み。

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

  • 角川アスキー総合研究所
ピックアップ

ASCII.jpメール アキバマガジン

デジタル用語辞典