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ランサーズ、「フリーランス法に関する実態調査2025」を公開

フリーランスは生成AIで仕事効率アップ! でも企業は契約ノータッチ? AI活用を契約書に明記している企業はわずか4%

2025年12月06日 12時00分更新

文● モーダル小嶋 編集●ASCII

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 ランサーズは12月5日、「フリーランス法に関する実態調査2025」の結果を公表した。今回の調査対象は、同社プラットフォーム「ランサーズ」に登録するフリーランス319名と発注企業26社。

 調査の結果、まず制度である「フリーランス法」(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)の認知度は高いとはいえず、「内容まで理解している」と回答したのはフリーランスで10.0%、企業ではわずか3.8%にとどまった。

 概要を「知っている」「名前だけ聞いたことがある」とする回答が大半で、施行から1年がたった現在でも、法の理解は十分に浸透していない実態が浮かび上がった。

 また、同法の施行後に取引のやり方が変化したかについては、フリーランスのおよそ8割が「特に変化なし」、企業の9割以上も「対応なし」と答えており、実務面での制度適用・運用は進んでいないようだ。契約書面の整備を実施した企業は12.0%と少数にとどまっていた。

 一方で、生成AIを業務に活用するフリーランスはおよそ7割にのぼり、「成果物の質が向上した」「効率化され作業量が増えた」「納期が短縮された」といったメリットを感じているという回答が多かった。

 しかしながら、生成AIを業務に活用しているフリーランスに、クライアントへの許可確認について尋ねたところ、「確認している」と回答したのは3割未満にとどまった。一方、「案件によって異なる」「特に確認していない」との回答が7割を超えた。

 また、生成AI活用を許可している企業は34.6%、成果物の取り扱いや使用可否などを契約書に明記している企業はわずか4.0%にすぎなかった。

 さらに、多くのフリーランスが生成AIを使った成果物の著作権や責任範囲について「不安を感じたことがある」と回答しており、AI活用が進む現場と、契約・法整備の現状とのあいだに大きなギャップがあるようだ。

 こうした実態を受け、ランサーズは企業とフリーランスが安心して取引できる環境整備を目的として、「生成AI活用に対応した発注書フォーマット」の無料配布を開始した。

 フォーマットには生成AIの使用可否や使用方法、成果物の取り扱いに関する条項を記載可能であり、発注時に明示することで、契約上の認識の相違や権利トラブルの未然防止につながるとしている。

 ランサーズはこの取り組みを通じて、AI活用が拡大する中でも、契約・法務の側面での安全性と透明性を確保し、フリーランスと企業の間で安心して協働できる取引環境の実現をめざすとしている。

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