ワークフローが変わる?
筆者はどちらかというとMac中心で、デスクトップのMac Studioをデスクに、モバイル向けにMacBook Proを用いる、という体制でここ3年ほど過ごしてきました。
このなかで重宝していたiPadはiPad miniで、Macにはないペン入力を手軽にするツールとして活用してきました。他方、よりクリエイティブ色の強いユーザーは、まず触れる第一のツールとしてのiPad Proの存在が非常に大きいのも事実です。
AppleのTim Cook CEOが来日し、大阪・梅田のApple Storeを訪れた際、日本人のアーティスト、細川雄太さんとの会話を楽しんだ様子が印象的でした。iPadで作ったデザインを実際の刺繍を施したスカジャンを見せながら、自身のワークフローをCook氏に紹介していました。
細川さんは、iPad ProとApple Pencil Proでイラストや刺繍のデザインを作成するなど、クリエイティブの起点としてiPadを活用しており、そうしたプロにとって、iPad Proの高性能化はクリエイティブのスピードやイメージ通りの仕上がりを支援してくれているのです。
多くのクリエイターがiPadを起点にし、Macで仕上げるというワークフローを組んでいます。
しかしiPad Proに新たに搭載されたM5チップのパワーは、Macに持っていかず、iPad Proのみで仕上げるワークフローが現実的な選択肢になってくる……そんなMacとiPadの垣根を越えるようなアップデートになった、と評価しています。
筆者紹介――松村太郎
1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。モバイルとソーシャルにテクノロジー、ライフスタイル、イノベーションについて取材活動を展開。2011年より8年間、米国カリフォルニア州バークレーに住み、シリコンバレー、サンフランシスコのテックシーンを直接取材。帰国後、iU大学教授としてビジネス・メディア・デザイン領域の教鞭を執る。
公式ブログ @tarosite (https://tarosite.net/)
Xアカウント @taromatsumura
YouTube #マツムラボ(https://youtube.com/@matsumlab)

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