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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第320回

アップル「iPad Pro(M5)」、もはや“Mac代わり”になり得る存在に

2025年10月21日 22時00分更新

文● 松村太郎 @taromatsumura

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M5チップ搭載の実力

 iPadは2025年、iPadOS 26が採用され、Macに似ているマルチウインドウシステムへと進化しました。これはiPadの使い勝手を大きく変える革新と言えます。

 反面、CPU・GPUのパワーが必要となり、M4以前のiPad Proや、M3以前のiPad Airではさほど気になりませんが、Aシリーズを搭載するiPadやiPad miniでは、動きにぎこちなさを感じます。

 また、M4搭載iPad Proであっても、Liquid Glassインターフェイスのもたつき、あるいは動きのコマ落ちが発生しています。

 マップアプリが分かりやすいかも知れませんが、ウインドウの端をつかんでぐりぐりとサイズ変更をすると、地図の上に表示されているオーバーレイが、ガクガクブルブルと震えるように、コマ落ちするのです。

 これはM3のiPad AirやM4搭載iPad Proですら、意地悪で無意味なサイズ変更の動きについていけません。

 これに対し、M5搭載iPad Proでは、アニメーションのもたつきや見られず、またマップアプリのガクブルするコマ落ちも全く発生せず、キレイに指の動きに吸い付いてきます。それぐらい、M5は、瞬発力ある描画にも対応できるということです。

 出たばかりのiPad版Adobe Premiereのビデオ書き出しは4Kの30分の動画で、文字起こしによるキャプションの作成に3分程度、10分程度で仕上げてくれます。またDaVinci Resolveの被写体をマスクするMagic Mask作業は3〜4fps程度と、これまでのモデルに比べて30%から60%ほどパフォーマンスが向上しています。

 筆者が扱う重たい処理は動画が中心ですが、iPad Proでもこれだけのパフォーマンスを発揮してくれるのであれば、十分な編集マシンとしての実力を発揮してくれる、と考えて良いでしょう。

Adobe Premiereでのビデオ書き出しも、4K30分の映像を10分ほどで書き出すパワフルさだ。

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